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RIDDLE&CODE My Powerプラットフォーム概要|分散型エネルギーのトークン化と新たなプロシューマーモデル

2021年06月22日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • My Power及びRIDDLE&CODE概要
    • 基本情報
    • プロジェクト沿革とRIDDLE&CODEの主要プロダクト概要
  • 総論

前提

本レポートでは分散型エネルギートークナイゼーションプラットフォームMy PowerおよびRIDDLE&CODE社を概説します。
My Powerプラットフォームはオーストリア最大のエネルギープロバイダーであるWien EnegieRIDDLE&CODE Energy Solutionsの協力のもと進められている分散型エネルギープラットフォームです。RIDDLE&CODE Energy SolutionsはIoTとブロックチェーンに焦点を当てたソリューション開発を進める欧州のスタートアップ企業RIDDLE&CODEのエネルギー部門(小会社)です。同社はデジタルツイン作成と物理的なオブジェクトへの一意性のあるデジタルID付与を得意とし、マシン間のM2Mトランザクション(スマートコントラクトと署名機能による自動決済など)を実現するソリューションを提供しています。
2018年に両者はパートナーシップを結び、2021年に本レポートの対象となるMy Powerプラットフォームをローンチしています。同プロジェクトでRIDDLE&CODE Energy Solutionsは鍵管理、トークン化、カストディサービスを提供しており、加えてIntelのSoftware Guard Extensions(Intel® SGX)を用いたコンフィデンシャル・コンピューティングによりセキュリティを強化しています。
同プロジェクトの主な提供価値は以下3点です。
  1. ウォレット機能を付与したデジタルツイン作成|モノ(各デバイス)にハードウェア拡張機能を付与し、トークンの送受信機能を持つウォレット機能と一意性のあるデジタルIDを与えます。
  2. 新たなエネルギープロシューマーモデルの提案|PVシステム(PV:Photovotatic/太陽光発電)へのマイクロインベストメント及び、発生するクリーンエネルギー生産量(kw/h)に応じた投資家へのトークン分配の実現。分配されたトークンは分散台帳に紐づくデジタルウォレットに保管されます。トークンはグリッドやサードパーティでの取引が可能となり、電気料金や食料品などの支払いに用いられるとしています。
    参照:https://www.youtube.com/watch?v=A7n_fPL8Pac
  3. エネルギー業界のシェアリングエコノミーモデルの提案|事業者は従来のエネルギー供給による収益モデルに加えて、EV充電器や太陽光発電システムなどの各デバイスを貸し出しする経常収益モデルに移行させることも実現可能になります。
本レポートではMy Powerプラットフォーム、及びRIDDLE&CODE社の基本情報、プロジェクト沿革、同プロジェクトの主要コンポーネント解説、最後に考えられるビジネスモデルについて言及します。

My Power及びRIDDLE&CODE概要

基本情報

プロジェクト名:My Power
推進者:RIDDLE & CODE Energy Solutions、及びWein Enegie
My Power動画:https://www.youtube.com/watch?v=A7n_fPL8Pac

【RIDDLE&CODE社の情報】

プロジェクト沿革とRIDDLE&CODEの主要プロダクト概要

2018年|Wien Energieと提携、及び電気自動車へのリアルタイムM2M決済

My Powerは2018年のRIDDLE&CODE Energy Solutions(以下RIDDLE&CODE)とWien Energieとの提携に端を発する分散型エネルギープロジェクトです。
出典:https://www.riddleandcode.com/distributed-energy-solution
プロジェクトの最初のステップとしてデジタルIDを付与したEV充電器をネットワーク接続し、「充電データの安全な送信」「電気自動車の充電」「リアルタイム決済」を可能にしています。(上図表参照)
提案されたソリューションのコンポーネントは以下の3つです。
1.The RIDDLE&CODE Energy extension|EV充電器、PVシステム、家庭用スマートメーターなどの各デバイスに固有のIDを付与してネットワーク接続します。2021年時点のMy Power プラットフォームで用いられるTrust Gateway(後述)の前身となる独自プロダクトです。
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