暗号資産業界における投資銀行ビジネスを展開しているGalaxy Digitalの概要

前提

Galaxy Digitalは、暗号資産エコシステムにおけるグローバル・フルサービス・ファイナンシャル・プラットフォームを目指している米国の暗号資産業界における投資銀行ビジネスを展開している企業です。 
昨今はFTXがBlockfolioを買収したM&Aディールにおけるセルサイドアドバイザーを務めたり、マイニングマシン製造業者のCanaanのIPOにおける主幹事に名を連ねたりと、名実ともに暗号資産業界における投資銀行という地位を確立しつつあります。
設立当初はTrading事業とAsset Management事業の2つのセグメントをコアビジネスとしていましたが、その後顧客にクロスセルで提供するサービスを増やすことでセグメント間のシナジーを創出する目的で積極的にビジネス領域を広げたことで、現在の暗号資産業界における投資銀行ビジネスというモデルが形成されました。
本レポートでは、Galaxy Digitalについての社歴、ビジネスセグメント、業績などについて概観します。

Galaxy Digitalの業歴

Galaxy Digitalは2018年1月にMichael Novogratz(マイケル・ノヴォグラッツ)氏により機関投資家の基準に適合した暗号資産やブロックチェーンに関するサービスを提供する目的で設立されました。同年、カナダのベンチャーキャピタル向けの新興企業株式を取り扱う公開市場のTSX Venture Exchange(TSX-V)に上場しています。(ティッカー:GLXY)
同年11月には、Goldman Sachsで不動産ファイナンスを専門としていたIan Tayler氏を採用し、不動産ファイナンスに関するトークン発行ビジネスを立ち上げるとのリリースがありました。
しかしながら、同年第3四半期にて約7,665万ドルの投資損失を計上し、数か月後にマイケル・ノヴォグラッツ氏はインタビューで「マイニングやベンチャーキャピタルの大型資金調達の案件や大きな不動産トークナイズ案件を水面下で進めている」と述べていましたが、不動産のトークン案件については現在時点においてもリリースが成されていないことから、頓挫したものと考えられます。
その後、2019年11月には、機関投資家向けの2つのビットコイン・投資ファンドの設立を発表。そのファンドはBakktおよびFidelity Digital Assetsをカストディアンとしていることから話題となりました。
設立当初からTrading事業とAsset Management事業には注力していたことから投資ファンドの設立はビジネスの展開としては妥当ではありますが、この2つの事業は業績が暗号資産の価格に左右されることから、安定した収益源となる新規事業の確立が当社の課題であったため、不動産トークンビジネスの立ち上げなどを試みたものの失敗したものと思料されます。
そのような経緯もあり、2020年2月には従業員の15%にあたる13人を解雇しています。
2020年6月にはBakktとの提携サービスとして、当社が提供するOTCサービスにおいて、顧客がBakktのカストディーサービスを使えるようにしたことをリリースし、機関投資家向けサービスの補強が行われます。
同年11月には約5,000万ドルの資金調達を実施し、レンディングサービスを提供していたDrawBridge Lendingと自己勘定投資を行うヘッジファンドであるBlue Fireの買収を実施。
2021年5月にはカストディアン大手であるBitGoを約12億ドルで買収したこと発表したことで、一気通貫で金融サービスを提供する生態系は作られました。
また、2021年1月にはMining事業を開始し、対外マイナーへマイニングマシンに対するファイナンスサービスの提供やマイニングマシンの販売などのサービス、また自社がマイニングマシンへ投資して第三社のマイニングファシリティーで運用する自己勘定でのマイニングなども行っています。

ビジネスセグメントおよびビジネスモデル

Galaxy Digitalは、既存金融業界における投資銀行に類似したビジネスモデルを持っています。

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