論考・米国の規制から影響を受けて暗号資産関連のビジネスやプロトコル開発はどのように変化するのか 5つのポイント
2021年01月11日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- (1)暗号資産取引所やウォレット事業者のコンプライアンスコスト増・ビジネスモデルの変化
- (2)分散化がより重要になる
- (3)プライバシー系のツールに需要が高まる
- (4)アルゴリズム型ステーブルコインの需要増加
- (5)パーミッション型のスマートコントラクトによるプロトコルの登場
- 総論
前提
本レポートでは、米国の規制から影響を受けて暗号資産関連のビジネスやプロトコル開発はどのように変化するかについて、筆者の論考および予想を述べます。2020年下半期程を境に米国では暗号資産規制の法案提出が活発になっています。これについては下記のレポートで解説しました。
関連レポート:米国やFATFの暗号資産規制および、規制に準ずる暗号資産企業の制裁事例など重要な動向(2021年上半期版)
https://hashhub-research.com/articles/2021-01-06-key-trends-in-the-us-and-fatf-crypto-asset-regulations
https://hashhub-research.com/articles/2021-01-06-key-trends-in-the-us-and-fatf-crypto-asset-regulations
2021年には提出法案のうちのいずれかが施行され、また今は議論されていない新しい法案も生まれるのではないかと予想されます。Bitcoinの主な買い手は機関投資家に主軸が移っておりメインストリームのアセットになろうとしている今の状況で、これまで明確になっていなかった部分に規制がおよぶのは自然な流れであるとも言えます。一方でそれらの規制を前提として構築してこなかったビジネスやプロトコルが業界内では多く存在するのが実情です。
本レポートでは、それらのビジネスや非株式会社のプロトコルが、今後施行される規制の直接的あるいは間接的影響を受けてどのように変化するのか、5つのポイントに整理して考えます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。