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アルゴリズミック・ステーブルコインの動向(2) AMMを応用したフラクショナル・リザーブステーブルコイン「Frax finance」の仕組み概説

2021年01月08日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • Frax|フラクショナル・リザーブ ステーブルコイン
    • FRAXを1ドルに収束させる仕組み
    • 市場の需給によりズレが生じるFRAX担保比率を調整する追加の仕組み|Buy back(買い戻し)及びRe-collateralize(再担保化)
  • 総論

前提

本レポートでは2021年1月時点でのアルゴリズミック・ステーブルコインの動向(2)を概観します。

前回の「アルゴリズミック・ステーブルコインの動向(1)」ではマルチトークンモデルを採用するBasis Cash、ESDの仕組みを概説しました。本レポートでは無担保型と法定通貨担保型のハイブリッドモデルであるフラクショナル・リザーブモデルを採用するFrax Financeの仕組みを概説します。
マルチトークンモデル、シングルトークンモデルのいずれにせよ、現在のアルゴリズミック・ステーブルコインは投機的な性質に支えられているため、法定通貨担保型(USDT、USDCなど)や暗号資産担保型(DAI、sUSDなど)のような価格安定性は獲得できていません。
この流れを受けて新たに出てきたモデルが、アルゴリズム型と法定通貨担保型を組み合わせたハイブリッドモデルであり、FraxやESD v2、Reserve(※関連レポート参照)などの新たなプロトコルが採用しています(または採用を検討しています)。この中でFraxはUniswapのようなAMMの仕組みを応用することで、無担保型の性質を保持しながらもおよそ1米ドルの価値を安定して維持しています。始まったばかりのプロジェクトであり、今後の検証も必要としますが、本レポートではこの新たなアルゴリズミック・ステーブルコインプロジェクトの仕組みを概観します。
【関連レポート】
ステーブルコインReserve(RSV)とReserve Rights(RSR)の概要
https://hashhub-research.com/articles/2020-12-30-about-reserve
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