中国発エンタープライズ向けパブリックブロックチェーンVeChainの概要
2020年07月25日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- VeChainの基本概要と略歴
- VeChain Thorの概要 エンタープライズ向けパブリックブロックチェーン
- コンセンサスメカニズム:Proof of Authorityを採用
- EVM互換:Ethereumのスマートコントラクトが使用可能
- 独自トークンのVETとVTHO
- 開発主体:VeChain Foundation
- 企業としてのVeChain ToolChainおよびIoTソリューション
- 企業によるVeChainの利用実績または協業実績
- 中国茶のトレーサビリティ
- Walmart China
- PICC
- DNV GL
- BMW
- D.I.G
- 筆者考察
- 総論
前提
本レポートでは、エンタープライズ向けパブリックブロックチェーンVeChainの概要を取り扱います。
現在、多くの企業がコンソーシアムブロックチェーンを構築する際に基盤として用いるCordaやHyperledger Fabricとは対照的に、VeChainは企業利用に特化したパブリックブロックチェーンという性質を持ちます。特にIoTと連携したサプライチェーンマネジメントやサプライチェーンファイナンスに強みを持ち、BMWやLVMH(ルイ・ヴィトンやディオールなどのブランドを所有する企業)等とも協業実績があるプロジェクトです。VeChainは2015年に上海で設立されたブロックチェーン企業で、現在では、中国以外にヨーロッパ、アメリカ、シンガポールでの活動も精力的です。
VeChainのホワイトペーパーによるとプロジェクトのミッションを「透明性のある情報フローを共有出来、協業高速な価値交換が出来るトラストフリーなビジネスエコシステムの構築」と
掲げています。今回はVeChainおよび同社がローンチしたパブリックブロックチェーンについて概観します。
VeChain公式サイト:https://www.vechain.com/
VeChainThor公式サイト:https://www.vechain.org/
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。