信託銀行はブロックチェーンの活用とSecurity Tokenにどう向き合うべきか
2020年07月10日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Security Token向けのカストディ
- 発行体向けにSecurity Tokenを発行・売買・証券代行業務を一気通貫しようとする企業事例
- 信託銀行がブローカーディーラー等に対してブロックチェーンネットワークを共有する事例
- 信託銀行とブロックチェーン、デジタルトランスフォーメーション
- 総論
前提
本レポートでは、信託銀行はブロックチェーンの活用とSecurity Tokenにどう向き合うべきかについて概観します。
信託銀行は、通常の銀行が行っている銀行業務に加えて、信託業務と併営業務を行っています。信託業務とは、個人や企業から信託を引き受け、信託財産を予め定められた目的にしたがって受益者のために管理・運用する業務を指します。併営業務とは、企業の株主の名簿を管理する業務や配当の支払いなどの証券代行業務、不動産の売買の仲介業務、遺言書の保管や遺言執行業務などの相続関連業務などを指します。
これらはいずれも金融業務および金融業界のインフラストラクチャーになっており、ブロックチェーンを活用とした何かしらの金融イノベーションを実現させようと試みる際にも、信託銀行の役割は必要不可欠です。今回のレポートではその点を論じ、世界各国に事例も紹介しつつ、信託銀行の業務が今後どのように変わるかを見ていきます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。