DLTベース・クロスボーダー決済における課題 規制の乖離とその調整
2020年07月08日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- バックオフィスの効率化、コンプライアンス・ワークフローの最適化、フロントオフィスでの利点
- DLTベース・クロスボーダー決済の規制上の課題
- 総論
前提
本レポートはDLTベース・クロスボーダー決済における規制上の課題考察を行います。
エンタープライズ領域におけるブロックチェーン(またはDLT)の分散性は、単一障害点をなくすことや複数社間での協業という側面で必要最低限の要件を満たす必要はあるものの、パブリックブロックチェーンほどに重視されることはなく、どちらかと言えばセキュリティとスケーラビリティを重視する傾向にあります。さらに言うならば既存ビジネスにおけるペインポイントの解消ができ、バックオフィスの効率化とコスト削減ができるか否かが重視されます。フロントオフィスという面ではトークンによる独自ユースケースを見出すことにより競争上の優位性を得るということも最近では着目されているようにも思います。
様々な領域でDLT(分散台帳技術)のユースケースの模索が続いていますが、本レポートでは金融領域に焦点を当て、特に重要なユースケースとして認識されているクロスボーダー決済を実現する上で課題となる規制上の課題を取り上げます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。