今の時点で見えるDeFi(分散型金融)の実態と将来予想
2019年02月28日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- スマートコントラクトを用いたレンディングが銀行よりも優れている点
- スマートコントラクト担保経済圏
- 流動性プールという概念、ミドルウェアプロトコル間の競争
- MakerDAOのStability Feeの独立性
- MakerDAOの金融効率から考える新しい債権システムの可能性を考える。
- 現在のDeFiの限界と将来予想
- 総論
前提
DeFiという言葉がEthereumのコミュニティ周りで頻繁に使われるようになりました。DeFi(ディファイ)は、Decentralized Finance(分散型金融/非中央集権的金融)の略です。Open Financeと呼ぶ人もいますが、おおよそ同じ使われ方をしています。
この呼び方自体はマーケティング用語であり、ある種のムーブメントの様相を呈していますが、Ethereum上のスマートコントラクトで稼働する金融システムを総称しています。
DeFiのプロジェクトには例えば以下のような分野があります。
- 取引(0xなど)
- 借り入れや貸付(Compoundなど)
- 証券発行(Polymathなど)
- 債券発行(Dharmaなど)
- StableCoin(MakerDAOなど)
どのようなプロジェクトが存在するかを現時点でインフォグラフィックにしたものが下図です。
画像:https://www.theblockcrypto.com/tag/open-finance/
既にDeFiはEthereumの主要なユースケースの一つになりつつあり、筆者自身も非常に重要な領域であると考えています。
本レポートでは、現時点(2019年2月)で見えるDeFiの実態と、将来予想について考察を試みます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。