トークン設計コンサルタント企業、ブロックチェーン内の法則を決めるトークン設計について
2018年07月19日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- トークン設計とは何か
- トークン設計の要素
- トークン設計という仕事
- Cryptecon
- ANALYSIS OF BLOCKCHAIN-BASED TOKEN-ECONOMIES
- ECONOMIC MECHANISMS IN BLOCKCHAINS
- Havven
- Verasity
- Token foundry
- 終わりに
トークン設計とは何か
トークン設計はプロジェクトにおいてトークンにどのような役割を果たさせるかのルール作りのようなものです。ビットコインの場合、
- SHA256アルゴリズムに則って計算を行い、計算を勝ち抜いたマイナーが一定量のBTCを得る
- 採掘難易度はその時のハッシュパワーに応じて10分毎にBTCが新規発行されるように調整される
というルールによって、利己的なマイナーによってネットワークがセキュアになるように設計されています。上記に類似した設計は他のPoWトークンでも広く採用されており、PoSトークンにおいても上記のPoWシステムを模したシステムが採用されています。
利己的で強力なマイナーがネットワークを攻撃しないのは、攻撃しないほうが経済的な利益を得られるからです(モナコインでBlock withholdingアタックが起きたように、プロトコル外の攻撃を併用することで、攻撃の手法を増やすことは可能ですが)。
基本的にどのプロジェクトでもトークンを内蔵している限り、何らかのインセンティブ設計は必要になります。それは以下の動画でEthereum開発者のKarl Floarschが説明している通りです。
Programmable Incentives: Intro to Cryptoeconomics
https://www.youtube.com/watch?v=-alrVUv6E24
https://www.youtube.com/watch?v=-alrVUv6E24
トークンがインセンティブ設計に利用できるのは、トークン自体に金銭的価値を持つことが大前提になります。トークンに価値がなければ、トークンを得るためにプロトコルに従った行動を取る必要はありません。
トークン設計の要素
トークン設計に関する要素は多岐にわたりますが、大別すると以下のようになるでしょう。
- ディストリビューション
- コンセンサスアルゴリズム
- 価値の源泉
- 発行数
- オリジナルチェーンの有無
- ガバナンス
- 用途
インセンティブ設計によってユーザーの行動をコントロールできるため、トークンをどのように設計するかはプロジェクトの長期的な展望においてクリティカルな問題となります。現時点では千以上のプロジェクトがありますが、トークン設計はベストプラクティスが少なく、且つ専門家も少ないため、各プロジェクトは手探りでトークン設計を行っているのが現状です。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。