USDCの概要|投資家目線の特徴を踏まえた概要、日本における展望、ユースケースを考える
2025年03月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- はじめに
- USDCの概要
- 運営企業(Circle)の概要とビジネスモデル、企業としての信頼性は
- 準備資産の運用内訳と透明性
- USDCの現状
- 時価総額の推移
- 市場での位置づけ
- 規制動向とUSDC
- 投資家視点での日本国内取引所でのUSDCのユースケースを考える
- 総括
はじめに
暗号資産市場がグローバルに拡大し、送金・決済におけるデジタル通貨の重要性が増す中、ステーブルコインであるUSDC(USD Coin)は、企業や投資家のみならず一般ユーザーにとっても注目すべき存在です。
日本では、長らく規制上のハードルから主要ステーブルコインの普及が進みにくい状況でしたが、近年は国内外の法整備が整いつつあり、実用段階に入ろうとしています。
本レポートでは、USDCの基礎的な仕組みや裏付け資産の運用状況、運営企業であるCircle社のビジネスモデル、そして日本市場におけるユースケースや今後の見通しを整理・分析しています。
読者はUSDCがそもそもどういう通貨なのか、どのようなメリットとリスクがあるのかを把握することができるでしょう。
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USDCの概要
USDCは、米ドルと価値を連動(ペッグ)させたステーブルコインであり、1 USDC = 1米ドルでの交換(償還)が可能なデジタル通貨です。
USDCの最大の特徴は法定通貨等の裏付け型ステーブルコインである点です。発行されたUSDCと同額の米ドル相当資産が準備金(リザーブ)として保管されており、常に1:1の交換比率が維持されるよう設計されています。
この準備金には流動性の高い現金および短期の米国債が充当されており、信頼性の高いとされる海外金融機関(例:バンク・オブ・ニューヨーク・メロンなど)にて管理・カストディ(保全)されています。
これにより、USDCは安定した価値を保ちつつ、ブロックチェーン上で迅速かつ低コストに送金・決済が行える「デジタルドル」として機能します。
USDCの利用は近年急拡大しており、
- 暗号資産取引所での基軸通貨
- DeFi(分散型金融)での担保資産
- 国際送金等の決済手段
などとして、幅広く活用されているステーブルコインです。
USDCは当初Ethereum上でERC-20トークンとして発行されましたが、その後複数のブロックチェーンに対応するマルチチェーン展開が進められています。Ethereumのほか、Solana、Polygon、Avalanche、Tronなど多様なブロックチェーン上で発行・流通しており、2025年現在は100以上のブロックチェーンに対応しています。
このマルチチェーン対応により、開発者やユーザーは用途に応じて好きなブロックチェーン上でUSDCを活用でき、相互運用性と普及が一層促進されています。
運営企業(Circle)の概要とビジネスモデル、企業としての信頼性は
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。