Roninが開始した「Builder Revenue Share Program(ビルダー収益共有プログラム)」の概要と、日本企業向けWeb3施策について考察
2025年09月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提(導入文)
- 「Builder Revenue Share Program」の概要
- 日本市場で効きそうな打ち手を考える
- 例1:ガチャ/福袋に頼らない成果ベースの紹介設計
- 例2:VTuber×コミュニティ連動
- 例3:アーケード/ゲーセンIPとのコラボミント
- 総括
前提(導入文)
Sky Mavis社が開発したRoninネットワークは、ブロックチェーンゲーム「Axie Infinity」の成功を支えてきた独自チェーンです。Axie Infinityは、ピーク時には空前の盛り上がりを見せましたが、2022年3月には$6m以上の暗号資産が流出するハッキング被害に遭い、Roninの信頼性が揺らぎました。しかしその後、Roninはセキュリティの強化や分散化への取り組みを進め、2023年にはコンセンサスアルゴリズムを改良し、Axie Infinity以外のゲームスタジオにも門戸を広げ始めています。
そうした流れのもと、2025年8月には以下のレポートでも取り上げたように、RoninをEthereumに繋がる本格的なL2へ進化させる計画「Ronin’s Homecoming to Ethereum」が発表され、長期的な開発者支援策として「Proof-of-Distribution」という新たな報酬モデル($RONステーキング報酬のビルダーへの再分配)が導入される予定であることも明かされました。
こうした背景を踏まえ、Roninは直近で開発者へのインセンティブ施策を次々と打ち出しており、その一環として2025年8月25日に「Builder Revenue Share Program(ビルダー収益共有プログラム)」を開始しました。そこで本レポートでは、この新プログラムの概要を解説するとともに、日本市場での展開アイデアやAxie Infinityのトークン(AXS)保有者の視点から見た影響を考察していきたいと思います。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。