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ETHドミナンス上昇は循環か構造変化か

2025年08月29日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • BTC・ETH、現状の俯瞰
  • ①ドミナンスの推移(ETH.D/BTC.D)
  • ②ETF/機関投資家のフロー
  • ③供給サイド(取引所在庫・発行・ステーキング)
  • ④クジラ・企業トレジャリー・デリバティブの厚み
  • 総括:「市場シナリオは循環か、構造か」
2025年8月現在、暗号資産市場ではETHが過去最高値を更新し、相対的な存在感を大きく高めています。
8月下旬には一時4,900ドル台半ばまで上昇して2021年の高値を上抜け、価格主導の注目が再び集まる展開となりました。並行して市場シェアでも優位性が意識され、ETHのドミナンスは「15%前後」まで切り上がる一方、ビットコイン(BTC)のドミナンスは足元で58%近辺まで低下しています。
こうした価格とシェアの同時変化は、資金の流れがETH側に傾きつつあることを示しますが、それが一過性の循環か、あるいは構造変化への入口なのかは、現時点では判然としません。
本レポートでは、起きている出来事を俯瞰し、それが一過性の循環か、あるいは構造変化への入口なのかについて、あくまで現時点での筆者の考察を述べます。

BTC・ETH、現状の俯瞰

過去の強気相場では、BTC主導の上昇が一服するとETHが相対的に強くなり、その後にアルト全般へ資金が広がる、いわゆる「循環(ローテーション)」が繰り返されてきました。
今回はどうでしょうか。ETFの流入、トレジャリー企業などの機関投資家の購入、市場の供給面どれも好調に推移しているように見えます。
もっとも、現時点で構造変化と断定するのは早計でしょう。
そこで、本レポートでは
  • ①ドミナンスの推移
  • ②ETF/機関投資家の資金フロー
  • ③供給サイド(在庫・発行・ロック)
  • ④クジラ・企業トレジャリーの行動
の4つに分けて、ETHドミナンス上昇は循環か構造変化かについて考察します。

①ドミナンスの推移(ETH.D/BTC.D)

現在のETHドミナンスは14~15%帯に乗り、年初来の高水準で推移しています。対照的にBTCドミナンスは60%割れ前後まで低下しました。価格面でもETHは8月に過去高値を更新しており、「価格の上抜け」と「相対シェアの切り上げ」が並走しているのが現在地です。

https://coinmarketcap.com/charts/bitcoin-dominance/


https://coinmarketcap.com/currencies/ethereum/


歴史的な文脈に当てはめると、2017年の強相場ではETHのシェアが約30%に接近し、2021年サイクルでは概ね20%前後まで台頭しました。つまり、いまの14~15%近辺は歴史レンジの中腹に相当します。ここから20%台へ定着的に切り上げるには、価格だけでなくフローと供給面の整合が必要になります。

https://www.coingecko.com/en/global-chartsより筆者注釈


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