ブロックチェーンネットワーク上で様々な操作、例えば資産の移転、スマートコントラクトの実行、分散型アプリケーション（dApps）の利用などを行う際には、ネットワークリソースの利用対価として手数料が発生するのが一般的です 。これは、従来の金融システムやITインフラにおける取引手数料や利用料に類似する概念です。

このようなブロックチェーンネットワークにおける経済活動の規模や、ユーザーによる実際の需要を把握するための指標が求められる中、「REV（Real Economic Value/実質経済価値）」という新たな評価軸が登場しました。本稿では、このREVが何を意味し、なぜ重要視されるのか、そしてビジネスパーソンがこの指標をどのように理解し活用できるのかについて解説します。

REVとは、「Real Economic Value（真の経済価値）」の略称であり、特定のブロックチェーンネットワークにおいて、一定期間内にユーザーがトランザクション（取引や操作）を実行するために支払った総費用を示す指標（※Blockworks Researchによる定義に基づく）です。これは、当該ブロックチェーンのブロックスペース（取引を記録する領域）に対する総体的な金銭的需要を測定するものと言えます。

REVを構成する主な要素は以下の二つです。