最近、クリプト界隈で「PayFi（ペイファイ）」という言葉を耳にする機会が増えてきました。簡単に言うと、支払い（Payment）の過程で資金を素早く融通しあう仕組みをブロックチェーン技術で実現しよう、というのがPayFiのアイデアです。例えば、海外送金をする際には、従来は受取通貨をあらかじめ現地銀行に用意しておかないと、送金速度や為替リスクの面で大変でした。そこを「必要になった瞬間に、瞬時にお金を引っ張ってくる仕組みがあれば無駄がないんじゃないか？」という発想から、PayFiへの注目が高まってきたわけです。

実はこのPayFi、過去に個人間融資（P2Pレンディング）が盛り上がった頃を思い出すという声もあります。P2Pブームが下火になったのは、リスク管理の甘さや規制の波に対応できなかった案件が多かったからだと考えられていますが、今はトークンインセンティブやブロックチェーン上の透明性を活用することで、かつてのP2Pよりもしっかりとした安全網を用意できるかもしれない、そんな新しい金融の可能性を感じさせるのが、今回取り上げる「Huma.Finance」という元祖PayFiを標榜するプロジェクトです。

Huma.Financeは、もともとEthereum上でスタートしたプロジェクトですが、今やSolanaにも展開して「世界初のPayFiネットワーク」を謳っています。いわゆるRWAをブロックチェーン上に載せる取り組みを積極的に進めていて、最近では資金調達に成功し、プロダクトもDeFiからRWA、そしてPayFiへと大きく拡張してきました。では、このHuma.Financeがどういう事業を手がけ、なぜ注目されているのか、さらにユースケースやメリット・デメリットも含めて、本レポートでは情報を整理していきたいと思います。

[関連資料]
公式ウェブサイト：https://huma.finance/
公式ドキュメント：https://docs.huma.finance/
公式Twitter：https://x.com/humafinance
公式Discord：https://discord.com/invite/29zVxZ6kCN