アメリカの金準備(フォートノックス)の監査によって、どのような金融商品に影響可能性があるか?
2025年03月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 監査が行われる背景や目的
- 予想される市場への影響(短期・長期)
- ①全ての金が無事であった場合(予想シナリオ):
- ②金の不足や問題が発覚した場合(低確率シナリオ):
- 金の不足が発生した場合の影響を受けるアセット・金融商品
- 結論
前提
2025年2月中旬以降、フォートノックスに保管された米国の金準備を巡り、トランプ政権で新設された政府効率化省(DOGE)を率いるイーロン・マスク氏が監査の必要性を提起しました 。マスク氏はX(旧Twitter)上で「フォートノックスの金はまだあるのか?」と疑問を呈し、ケンタッキー州選出のランド・ポール上院議員もこれに呼応して「ぜひやろう」と投稿、財務長官スコット・ベセント宛てに正式に監査を要請する書簡を送付しました。ポール議員は、この金庫は1974年以来公的な検査が実施されていないと指摘し、数十年にわたる不透明性への懸念を示しています。
トランプ大統領の発言: こうした動きを受けて、ドナルド・トランプ大統領は監査への支持を表明しました。2月20日に大統領専用機内で記者に対し「フォートノックスに実際に金があるか確認する。扉を開けて調査するつもりだ。金庫を開けて中身が空っぽだった、という事態にはしたくない」と述べています 。さらに「もし金が無ければ非常に腹立たしいことになる」とも語っており、自らケンタッキー州のフォートノックス基地に赴いて目視で確認する意向を示しました。マスク氏も保有金は「公共のもの、皆の金だ。見る権利がある」としてライブ中継での検証を示唆しています。
一方、財務長官ベセント氏は「毎年監査を行い、すべての金塊が存在し帳簿に合致している 」と強調し、既に内部監査は万全と主張しました。実際、2017年にはスティーブン・ムニューシン財務長官(当時)や上院院内総務だったミッチ・マコーネル氏らがフォートノックスの金庫を視察しており、その際ケンタッキー州知事も「金は安全に保管されている」と太鼓判を押しています。しかし正式な公開監査は長年行われておらず、このギャップが今回の動きを後押ししています。
今回はこれらの動向から、フォートノックスの監査によって、どのような金融商品に影響可能性があるか?について論じます。
当社サイトは暗号資産・ブロックチェーン媒体であるにも関わらず、筆者は最近、金(ゴールド)についてのレポートが多いのが、金自体の重要性が高まっていることに加えて、マクロ環境的に準備資産の考え方が変化していること、それがBTCなどの暗号資産に波及すると考えているためです。
関連レポート:国家債務を理解して、今なぜ無国籍通貨(ゴールド・BTC)が求められるかを読み解く
今回はこれらの動向から、フォートノックスの監査によって、どのような金融商品に影響可能性があるか?について論じます。
当社サイトは暗号資産・ブロックチェーン媒体であるにも関わらず、筆者は最近、金(ゴールド)についてのレポートが多いのが、金自体の重要性が高まっていることに加えて、マクロ環境的に準備資産の考え方が変化していること、それがBTCなどの暗号資産に波及すると考えているためです。
関連レポート:国家債務を理解して、今なぜ無国籍通貨(ゴールド・BTC)が求められるかを読み解く
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。