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Web3.0における最新資金調達トレンド分析 #34

2024年08月18日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • #34_資金調達の潮流

前提

本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、その最新の傾向とパターンを解説します。今回の#34では、2024年8月10日から2024年8月16日にかけての資金調達活動を調査し、どのカテゴリーが最も注目を集め、どのような特徴が見られるのかを分析しています。
【今週の主な話題】
  1. 暗号資産向けのセキュリティシステムを提供するChaos Labs、Haun VenturesをリードとするシリーズAラウンドで5500万ドルを調達
  2. 次世代ステーブルコインインフラを提供するWSPN(Worldwide Stablecoin Payment Network)、シードラウンドで3千万ドルを調達
  3. Binance Labs、分散型AIコンシューマーレイヤー「MyShell」および分散型AIブロックチェーンプラットフォーム「Sahara AI」にそれぞれ出資
  4. デジタル決済スタートアップSling Money、シリーズAで1500万ドルを調達
※本レポートでは当該期間中のトレンドのみを取り上げて解説します。各プロジェクト概要は添付リストの概要欄及び参照URLをご参考ください。

#34_資金調達の潮流

※グラフ記載の$_Mは当該期間中の調達合計、(_cases)は調達したプロジェクト件数を表しています。なお、資金調達報告は確認されているものの調達額が公開されていない場合は、ケースとしてカウントしてはいますが、調達額の計算には含んではいません。
以下、「2024年8月」「直近1週間」「2024年度Q3」の資金調達の潮流を概説します。

1.「2024年8月」

調査時点で観測している8月の投資ラウンド件数は計54件、公開情報に基づく調達額は約$0.37B(※非公開情報を含まない金額)の資金調達報告を確認しています。

2.「直近1週間」

直近一週間の投資ラウンド件数/週は25件、公開情報に基づく調達額/週は約$224M(※非公開情報を含まない金額)です。
この期間中、公開された資金調達額ではインフラセクター($87M)、ツールセクター($55M)、CeFiセクター($33M)の順に大きく、件数ではインフラ(9件)、DeFi(5件)、CeFi(4件)の順に多くの資金調達報告を確認しています。
より細かな分類(上図)では、セキュリティツール($55M/1件)、AI($48M/3件)、決済ソリューション($48M/4件)関連に比較的多くの資金が流れていることを確認できます。

2.1.暗号資産向けのセキュリティシステムを提供するChaos Labs、Haun VenturesをリードとするシリーズAラウンドで5500万ドルを調達

8月15日、暗号資産向けのセキュリティシステムを提供するChaos LabsがHaun Venturesが主導するシリーズAの資金調達ラウンドで5500万ドルを獲得。新規投資家にはF-Prime Capital、Slow Ventures、Spartan Capitalなどが含まれ、Lightspeed Venture PartnersやGalaxy Venturesなどの既存のサポーターも参加しています。
同社は、プロトコルの耐久性と安定性をあらゆる市場条件で検証するカスタム化されたセキュリティ・ツールをプロトコルに提供。Chaos Labsツールを用いることで、コアチームやコミュニティメンバーはプロトコルの健全性とリスクをリアルタイムで監視できるため、潜在的な脆弱性が悪用される前にメインネットを変更することができ、マーケットで発生する攻撃からユーザー資金を保護し、資本効率を最適化することができると謳っています。
Aave、Ethena、Uniswap Foundation、dydx等の代表的なDeFiプロジェクトで活用されているようです。
[参考]
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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。