LCP -インターオペラビリティの最先端-

目次

  • 前提
  • これまでのCosmosのインターオペラビリティ
  • IBCが抱える課題
  • LCPの仕組み
  • 総論 これからのインターオペラビリティ

前提

本レポートでは、現在のCosmosのインターオペラビリティの課題を確認しながら、異なるブロックチェーン間のインターオペラビリティを効率的に実現するミドルウェアプロトコルLCP(Light Client Proxy)を紹介していきます。
LCPは、Cosmosエコシステムの成長を支援しているInterChain Foundationからグラントを得て、日本のDatachainが開発しているものであり、日本のエンタープライズ領域での活用も期待されているものです。
また、ハッキングの対象となり資産流出の起こりやすいクロスチェーンブリッジにおいて、IBCとTEEを用いてクロスチェーントランザクションを実現することで、既存のものよりも、よりセキュアなクロスチェーンブリッジを実現させます。

現在、DatachainはLCPを用いて、Progmat Coinというプラットフォームで発行されるステーブルコインを別のブロックチェーン上で決済手段として扱う、クロスチェーン決済の実証実験を行っています。
Progmat(プログマ)とは三菱UFJ信託銀行、日本取引所グループ(JPX)、NTTデータ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほ信託銀行、三井住友信託銀行、SBI PTSホールディングスなどが参加し、セキュリティトークンの発行・管理を行っているプロジェクトです。その中の一つであるProgmat CoinはProgmatのエコシステムの中でステーブルコインを発行するために用意されたブロックチェーンであり、セキュリティトークンを管理するものとは別のブロックチェーンとなっています。
日本円にペグしたステーブルコインを用意することにより、法定通貨経由での決済よりもスムーズにセキュリティトークンの売買ができる環境を整える意図があります。

また、Progmatのセキュリティトークンを管理するProgmat STと、ステーブルコインを管理するProgmat CoinはどちらもCordaベースのブロックチェーンですが、国内の他のセキュリティートークンプラットフォームであるibetやsecuritizeはQuorumベースであるため、本来CordaベースであるProgmat Coinとのインターオペラビリティはできないのですが、LCPを用いてそのインターオペラビリティを実現することが目的の実証実験だと考えられます。
現在、様々なプラットフォームにてセキュリティトークンの発行が予定されていますが、LCPを用いた実証実験が成功すれば、複数のプラットフォームでの売買を同じステーブルコインを介してスムーズにできるようになっていくでしょう。

LCPの概要を理解することで、インターオペラビリティだけでなく日本のセキュリティトークンの未来をより考えることができるようになるはずです。

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