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NFT価格はどのようにして決まるのか【中編】|主観的に評価するアプローチ|Taker protocol、Abacus protocol

2022年08月29日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • 1.主観的にNFTを評価するアプローチ
    • 「トラストしなければならない」のであれば「トラストできる専門家」に評価してもらえば良い
  • アプローチ①の事例:Taker protocol|信用できる鑑定士を通じた評価アプローチ
    • Taker protocolの概要
    • サブDAOによるP2P鑑定
  • アプローチ②の事例:Abacus protocol|対象NFT価格がトランシェの価格よりも高いか低いかを判断して鑑定するアプローチ
    • Abacus protocolの概要
    • 鑑定士(トレーダー)が対象NFT価格がトランシェの価格よりも高いか低いかを判断してポジションを購入して鑑定する

前提

2022年8月現在見受けられるNFT価格設定方法には大きく以下二つのアプローチが存在します。
  1. 主観で評価するアプローチ
  2. オラクルで評価するアプローチ
以上はそれぞれ前回のレポートで指摘した①計測不可能な要素、②計測可能な要素に対応しています。
今回のレポートでは主に①計測不可能な要素をもつNFTを評価する1.のアプローチを概説します。NFT AMM等では計測し難い希少性の高いNFT群を評価する一つのアプローチとしてご参考いただければと思います。

【主な対象読者】
  • NFT関連事業者、NFT-Fiプロトコル関連事業者、不動産のようなユニークなRWAをプロトコルで評価することに関心を持つ方
    ※既存金融のバックエンドにDeFiを組み込むという文脈にはユニークなRWA(現実世界の資産)をオンチェーンで評価できるか、そのようなプロトコルは実現可能かという問いも含まれています。NFT-Fiは所謂NFTを評価するプロトコル群でもありますが、不動産のようなユニークなRWAをNFT-Fiプロトコルで評価するという期待も孕んでいます。NFTに限らずRWAとDeFiの接続に興味がある方も是非ご参考いただければと思います。

【NFT価格はどのようにして決まるのかシリーズ】

1.主観的にNFTを評価するアプローチ

まずはじめに従来の主観的な評価方法の主な課題を整理しましょう。

【主観的鑑定の課題】
  1. 評価する主体をトラストしなければならない
  2. 複数の主観的な価値観に依存するために評価が比較的曖昧
  3. 評価の曖昧さ、非流動的である故に、イベントドリブンで市場価格が変動しやすく金融派生商品を作成することが困難
つまり、「誰が」鑑定するのか、「どのように」鑑定するのか、という主にこの2点がNFTの評価を左右する要因とも言え、それゆえにこれら二つのポイントがどう構成されているかに着目することが価格評価の如何を理解する上で重視されます。

「トラストしなければならない」のであれば「トラストできる専門家」に評価してもらえば良い

このうち「誰が」の課題に対するシンプルなアプローチは信頼できる専門家による鑑定結果をトラストする方法です。つまり、「トラストしなければならない」のであれば「トラストできる専門家」に評価してもらえば良いということです。
この手法を採用する事例として「どのように」の部分を工夫した2つのアプローチを以下紹介していきます。
一つ目はNFT鑑定士(キュレーター)をDAOを通じて選出し、NFTを主観で鑑定するTaker protocolです。
二つ目は鑑定士(トレーダー)が対象NFT価格がトランシェの価格よりも高いか低いかを判断してポジションを購入して鑑定するAbacus protocolです。
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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。