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月刊DAO7月号|次のサイクルへ向けた動き

2022年07月20日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • DAOプロジェクト・ツール特集
  • DAOをスモールスタートさせる方法
  • クリプト界隈のDAOニュース
  • 総括

前提

DeepDAOの試算によると4835のDAOと88億ドルの資産があり、380万アドレスがガバナンストークンを所有、68万5千人のアクティブな投票者と提案者がいます。資産(Total treasury)はDAOが自らの裁量で使用できる総資産を示しています。
前回の6月4日と比較すると12億ドルのマイナスですがトークンホルダーは2.2倍に増えおり、アクティビティは微増です。相場の影響で価格を下げたトークンが新規アドレスに買われ、ホルダーが拡大した可能性があります。
関連レポート:月刊DAOレポート6月:DAO2DAOの動き
https://hashhub-research.com/articles/2022-06-04-monthly-dao
(参照:https://deepdao.io/organizations)


以下は同じくDAOを分析するboardroomの統計です。チャートはAUM(運用資産残高)の1年間の推移です。昨年末から相場全体の下落によりガバナンストークンの価格も下がり、トレジャリーの残高も低下したと考えられます。
(参照:https://boardroom.io/)
こうした下落相場の影響を鑑みてbanklessは財務の多様化を提案しています。
DeepDAOによるとDAOのトレジャリーは、流動資産(liquid)と権利確定資産(vesting assets)で最大81億ドル以上を保有しています。このうち、USDC、USDT、DAI、FEI、FRAXなどのUSDペグステーブルコインにはわずか10億ドル(12.3%)です。3億9,180万ドル(4.8%)はETHなどの暗号資産です。
このデータはいくつかのことを示しています。先ず多くのプロトコルの資本が不十分であり、長引く下落市場で生き残るために必要な資金が不足していることです。この多様化の欠如は多くのDAOトレジャリーがプロトコルのネイティブトークンに集中していることを示しています。

3 Signs a Crypto Project is NGMI
https://newsletter.banklesshq.com/p/3-signs-a-crypto-project-is-ngmi 
この流れを受けてかGitcoinは「the strategic diversification≒戦略的な多様化」として300万ドル分のGTCをUSDCにスワップする提案を可決しました。トレジャリーは2300万GTCで構成されていますが120万GTCがスワップされることで、およそ5%がステーブルコインになる予定です。

(参照:https://snapshot.org/#/gitcoindao.eth/proposal/0x0eb45cfd31ddd2701af3d74ce38a9e87292fe42a6b40b26812ff9889b07daeb3)
これにはLlamaという別のDAOがコンサルティングで関与しており、DAO to DAO=D2Dで協業する動きがあります。Llamaは加えてGitcoinとRadicleそれぞれのガバナンストークンをスワップすることでトレジャリーをより多様化させる「Public Goods Alliance」を提案しています。
(参照:https://snapshot.org/#/gov.radicle.eth/proposal/bafkreia4tl25spzwtys4kfns3iiuj32n2wugyupa6adg6mlxwg77a3bzx4)
総じて各DAOプロジェクトはトレジャリーの安定化を図り、開発を続けることで次のサイクルへ向け着々と準備を進めている印象を受けます。次項では新たなプロジェクトやツール、DAOのインセンティブ設計などをまとめ、次のサイクル、上昇トレンドを探ります。
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