論考・イーロン・マスクによるTwitterの買収提案を、Web3・クリプト的な視点でどのように捉えるか
2022年04月26日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- イーロン・マスクによるTwitterの買収提案で今起こっていること
- 4月4日: イーロンがTwitter株の大量保有報告を発表
- 4月5日: イーロンが取締役に就任・ヴァンガードグループもTwitter株式の取得を発表
- 4月9日・10日:取締役就任を撤回
- 4月14日:イーロンによるTwitter買収提案
- 4月15日: Twitter社がポイズンピル発動
- 4月25日:交渉再開
- イーロン・マスクのTwitterの買収提案の動機は何か
- インターネットサービスとしてのTwitterの特殊性
- Web3・クリプト的な視点で本事案をどのように捉えるか
- 総括
前提
本レポートでは、イーロン・マスクによるTwitterの買収提案の解説と、私がWeb3・クリプト的な視点で本事案をどのように捉えるかについて論じます。
2022年4月に同氏がTwitter株式の大量保有報告と取締役就任、そして買収提案をしていますが、そのスピード感は凄まじいものがあり、インターネット業界を騒がせました。イーロン・マスクによる買収提案について同社取締役は反対姿勢を見せており、それでありながらCEO退任した創業者のジャック・ドーシーはイーロン・マスクを支持して、Twitterステークホルダーの間でも対立があり事態が複雑化してもいます。
暗号資産業界ではTwitterは非常に親しまれているディスカッションツールで、私も例にもれず最も使用するSNS、あるいは最も使用するインターネットサービスの1つです。HashHub Researchを利用する読者の人でもそういった人は多いでしょう。しかしTwitterはそのように様々なユーザーに利用され、また選挙活用までされ、グローバルレベルで社会・文化に大きな影響を与えるインフラでありながらも、プライバシーや今後の方向性、収益などの観点で課題を抱えるとても特殊なサービスであるとも言えます。
イーロン・マスクによる買収提案もそういった背景は多分に関連していますが、今回は本事案を概観したうえで、Web3・クリプト的な視点での考察を試みます。真に広く、かつ持続的に使われるインターネットサービスには何が必要か、そしてそのためにクリプトやパブリックブロックチェーンは何をできるかについて考えるきっかけになれば幸いです。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。