ブレトンウッズ体制3.0 | 新しい世界通貨秩序とビットコイン
2022年04月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 金融危機の預言者ゾルタン・ポズサー氏
- ブレトンウッズ体制の歴史
- 経済制裁がもたらすドル基軸への影響
- 総論
前提
本レポートはドルの基軸通貨としての立場が脅かされている点および、それによってビットコインが受ける影響についてのコラムとなります。
【Executive Summary】
- ロシアに対する経済制裁によって、米国覇権をベースとしたドルの基軸通貨システム崩壊のターニングポイントを迎えているのではないかという主張が金融業界でなされています。そしてその結果、新しい通貨制度に移行するのではないかと考えられています。
- ドル基軸通貨体制の崩壊説は終末論者や金本位制推進者などが主張する非主流な論説でしたが、主流なエコノミストやIMF(国際通貨基金)が論理的にこれらの論説を展開したことで無視することができなくなりました。
- この論説を最初に展開したエコノミストであるゾルタン・ポズサー氏によれば通貨には4つの価格(Par(等価)、Interest(金利)、Exchange Rate(交換価格)、Price Level(物価水準))があるとしています。
- 様々な金融危機のたびにドルが有するこれらの価格メカニズムが破壊されており、今回のロシアに対する経済制裁は結果として最後のPrice Level(物価水準)が破壊されたとしています。
- ポスター氏はウクライナ危機が終わった後には通貨は今までと同じものではなくなり、外部貨幣(ゴールド、穀物、原油など現物資産などに裏付け)が主流となり、その恩恵をコモディティバスケットに裏付けされた中国人民元やビットコインが受けると締めくくっています。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。