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Curve v2 ETH-WBTC-USDTプールの概要

2021年06月27日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • Curve v2の概要
    • 前提となる理解
    • Curve v2の有効性
  • 総論
    • 参考

前提

本レポートでは分散型取引所Curveのv2にて新たに追加されたCryptoPool(ETH-WBTC-USDTが等分で構成)の概観を行います。CurveはUSDT-USDCやWBTC-renBTC、ETH-sETH等の互いに市場価格がほとんど変わらないことが予想されている(※)トークン同士をペアにすることで、スリッページの小さなトークン交換を実現するプロトコルとして大きな存在感を放ってきました。
※価格のペッグはあくまで予想や期待であって、ペッグが外れることもあり得ます。
Curveはv2のローンチ以前にも裏側でSynthetixによるトークン交換を利用する方式を実装しており、その機能を使うことによってETH-WBTCのようなペアでも交換は可能でした。今回追加されたプールはSynthetixを経由せずにCurve上で完結する(価格情報はオラクルで取得)方式で、ETH-WBTC-USDTの交換を実現しています。Synthetixを利用したトークン交換の仕組みは以下のレポートで解説しています。
Automated Market Maker(自動マーケットメイカー:AMM)の世界ではUniswap v3の集中流動性提供をはじめとして、Balancerのアセットマネジメント機能(死蔵する資産をAave等のレンディングプラットフォームに貸し出すことで資金効率を高める)が示すように、それぞれに独自の発展をしています。次節以降で解説するCurve v2は「Uniswap v3の流動性の集中提供範囲を自動でオラクル価格に追尾させるような仕組み」と表現でき、UniswapとCurveの発展には類似した性質が認められます。

Curve v2の概要

本説ではCurve v2の直感的な理解と実際のどの程度の有用性を発揮しているかを先に提示します。

前提となる理解

  • 各AMMはトークン交換時のレートを提示する際に利用する数式がそれぞれに異なる
  • Uniswap v3の集中流動性提供では指定した価格範囲に流動性を集中させられるため、より効率的な流動性提供が可能(しかし価格変動リスクはその分だけ大きくなるのでトレードオフである)
  • Curveはx+y=k型とx*y=k型のハイブリッド形式である
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