SolanaとEthereumは何が違うか DeFiの構造、流動性形成、新しいCeFiの基盤の観点
2021年05月12日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- ブロックチェーンにおけるオンチェーン流動性とは
- 新しいCeFiとしての金融プロダクト on Solana
- 総論
前提
本レポートではSolana上で形成されている流動性の概観を行います。Ethereum上で発展したAMM(Automated Market Maker)やオンチェーンDEXの仕組みはその他のブロックチェーンにも広がっており、SolanaではRaydiumやOrcaがAMMの仕組みを利用しています。エンドユーザーの視点ではEthereumもSolanaも似たような体験が用意されており、使用される用語も共通のものが多いですがEthereumとSolanaでは今後形成されていくであろう流動性の形に大きな違いがあり、次節以降ではこの点を深掘りしていきます。
ブロックチェーンにおけるオンチェーン流動性とは
EthereumとSolanaの流動性形成の違いを追う前に、「オンチェーン・オフチェーンを問わず、流動性はどんなものであり、現在はどのように形成されているか」をまとめます。
- 各ブロックチェーン全体で構成される流動性
- ブロックチェーン上の各DEX上で個別に形成される流動性
- Binance等の取引所に集約される流動性
①はEthereum上にあるすべての流動性を指します。Ethereum上にはUniswapやSushiSwap、Balancer、Curve等のDEXが存在し、それぞれのプラットフォームにトークンがロックされています。これらすべての流動性を足し合わせたものが①に該当します。多額のトークンを交換する際には1inchのような、これらのDEXを横断して最良レートを提示するプロダクトを使うことで、一つのDEXではなくブロックチェーンに形成されている複数の流動性にアクセスすることが可能です。
②は各プラットフォーム単体の流動性のことで、Ethereum最大の流動性を持つプラットフォームはUniswapです。流動性が大きければユーザーにより良いレートを提示でき、そのレートにユーザーが寄ってくることで流動性提供者も集まり、そのプラットフォームの流動性はさらに大きくなっていく循環が見られます。
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