ブロックチェーンが関連し得る日本政府施策の中期展望概観 デジタル庁・中央銀行デジタル通貨・Trusted Web
2020年10月29日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- デジタル庁 複数の省庁を横断して日本のデジタル化を進める
- 日本銀行による中央銀行デジタル通貨についての方針発表
- ①概念実証フェーズ1
- ②概念実証フェーズ2
- ③パイロット実験
- 持続可能なデジタル市場を検討するTrusted Web推進協議会
- ブロックチェーンに国家戦略が必要な理由
- 総論
前提
本レポートではブロックチェーンが関連し得る日本政府施策の中期展望を概観します。
日本社会におけるデジタル技術の浸透や有効利用について、他国の後塵を拝しているという認識が一般に広まって久しいと言えます。最近では米国の巨大テック企業GAFA+Mの5社合計時価総額が日本の東証1部約2170社の合計を超えたことが話題になりました。
日本企業が推し進めるキャッシュレスやフィンテックのアプリケーションの多くは中国企業を後追いするものです。このような状況は以前から問題視されてきましたが、新型コロナウイルスの流行を契機に今までにないほどにその危機感は高まっています。新型コロナウイルスへの危機対応が諸外国と比較して遅れたことによりデジタル化の未熟さがより浮き彫りになったからです。
その影響か、2020年の日本では国家レベルでデジタル化戦略を見直そうという動きが数多く出てきています。具体的にはデジタル庁の創設、日本銀行による中央銀行デジタル通貨の方針発表、 持続可能なデジタル市場を検討するTrusted Web推進協議会などが挙げられます。
今回のレポートではこれらを概観し、ブロックチェーンに関連し得る部分の整理、理解を行います。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。