Compound/CREAMの仕組みを担保率や準備率、金利モデルから理解する
2020年10月28日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 担保率(Collateral Factor)とは何か
- 準備率(Reserve Factor)とは何か
- 担保資産の選定と担保率の設定によって何が起こり得るか
- 総論
前提
本レポートではオンチェーンで実現されるレンディングビジネスの理解度を高めるために、特に担保資産と担保率の設定に焦点をあてて解説を行います。レンディングの構造は比較的シンプルで理解することは難しくありません。その一方で預けられている資産を合法的に流出させてしまうリスクもあり、この点は見落とされがちです。
現在のレンディングプラットフォームは、暗号資産を担保に暗号資産を借りる方式であり、担保資産×担保率を上限として資産を借り入れることができます。この構造やシステムは主にCompoundのコードを流用する形で様々なプロダクトで採用されており、以下で説明する事項はCompound以外のほぼ全ての現存するレンディングプラットフォームにも当てはまります。
Executive Summary
- レンディングにおける担保資産と担保率の設定は極めて重要な変数
- 設計次第ではプラットフォームが債務超過に陥る可能性が高くなる
- リスクを踏まえた準備率の設定が必要
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。