Baseline Protocol: パブリックブロックチェーンをビジネスで活用するためのミドルウェアの実用性と実装

目次

  • 前提
  • Baseline Protocol概要
  • なぜパブリックブロックチェーンをビジネス活用するか?
  • 事例:コカ・コーラ関連会社でのBaseline Protocolの活用
  • 基本的なコンポーネント
  • 取引情報のトークン化やDeFi(分散型金融)への応用への現状課題
  • 総論
  • 参照

前提

本レポートでは、パブリックブロックチェーンをビジネスで活用するためのミドルウェアBaseline Protocolの実用性・実装を概観および検討します。
Baseline Protocolは企業がパブリックブロックチェーンを利用するためのオープンソースプロジェクトで、Ethereum上で利用出来るツールセットです。企業のミドルウェアとして利用が想定されています。本オープンソースプロジェクトは、Microsoft・EY・ConsenSysらがイニシアチブをとっています。
企業がブロックチェーンを利用する際は、プライバシーやトランザクション性能が課題となります。Baseline Protocolはそれらの課題を一定解決した上で、パブリックブロックチェーンを企業が利用し、他企業と調達情報や在庫情報を共有するような利用が想定されています。これによって企業はシームレスに社外と協業出来たり、新しい金融アプリケーションを構築出来ると期待されています。
関連レポート:Baseline Protocol概要 MicrosoftやEYらがイニシアチブを取るパブリックブロックチェーン上でビジネスを行うためのフレームワーク
https://hashhub-research.com/articles/2020-03-06-baseline-protocol-overview
HashHub Researchでは、同プロジェクトが発表された3月に大まかな概要を紹介していますが、当時より取り扱うべき情報量も増えている背景から、本レポートではより掘り下げて、Baseline Protocolのビジネスユースケース・実装を概観します。現時点での実用性と課題の検討を行うことを目的としています。

Baseline Protocol概要

・Baseline Protocolはビジネスプロセスを効率化するためのフレームワーク

Baseline Protocolは、Ethereumのパブリックブロックチェーン上で、ビジネスプロセスを効率的にするためのフレームワークです。パブリックブロックチェーン上で、ERPやCRMなど各社内システムに閉じたデータのリファレンスを示すことで、他社との業務を効率化することを可能にします。ひいては様々な書類業務の照合などに関わる時間が削減されて、ビジネスプロセスの自動化が図れるようになると期待されます。
企業はその業務を遂行する上で様々な情報を取り扱います。そして、その情報の取り扱いには、その情報を別の企業に渡すという作業が発生します。例えば、A社がB社に見積書という情報を渡す作業はそれに該当します。この情報共有は、対面や電話口での口頭であったり、紙の書類の原本、FAXであったり、PDFファイル、EDIなど様々な形式で行われています。つまり標準化はされていません。しかしながら、これらの情報のやり取りをする度に、お互いの持っている情報の照合や突合をする必要があります。見積もり、契約、検収、請求、支払いといった一連のプロセスでは、見積もり時に提出された金額は支払いまで不変のはずですが、契約書を交わす時には、それ以前のプロセスで示された見積もり書の金額と変わらないことを確認しているはずです。あるいは、検収時、請求時、支払い時はそれぞれその前のプロセスで交わした情報と変更、齟齬がないことを毎回確かめて処理をしています。この確認作業には相応の時間がかかり、その業務はコストとして取引の度に負担することになります。Baseline Protocolは、この各ビジネスプロセスの効率化や他企業との情報コミュニケーションの円滑化を行うEthereumパブリックブロックチェーン上のプロトコルです。

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