グローバルステーブルコイン規制上の課題 FSB報告書概観

目次

  • 前提
  • 1)グルーバルステーブルコイン(7-10頁)
  • 2)GSCの潜在的リスク(11-14頁)
  • 3)既存の規制、監督体制の現状及び課題(14-20頁)
  • 4)国境を越えた協力と調整の必要性(20-24頁)
  • 5)規制上の監督・監視のためのハイレベルな10の勧告提案(24-32頁)
  • 総論

前提

本レポートでは、グローバルステーブルコインの規制・監督・監視上の課題をまとめたFSB(金融安定理事会)の報告書第一段を概観します。
グローバルステーブルコイン(以下GSC)とは、いわゆるステーブルコイン(以下SC)の中でもグローバル決済に用いられる可能性のあるSCのことを指します。今回の報告書はG20がSCの有用性を理解した上でいくつかの懸念点があるとし、2019年6月にFSBに対して規制上の問題点を検討するよう義務付けたという背景があります。
GSCは主に国境を越えたリテール決済、つまりクロスボーダー決済の効率化や金融包摂という点で有用であろうという見解がなされています。さらに言うならばGSCは決済機能だけでなく価値の保存機能をもつ資産としてや、そのプログラム可能性からも有用性が期待されています。
しかし一方で懸念されることはGSCが一般的に普及した世界に対応した国際的な規制が現時点では存在しないことです。GSCが一般的に普及した世界とは、従来のインターネットにおける情報と同じように価値が扱われている世界を意味します。
GSCは個人単位で手軽にグローバル決済を行えることや、発行と償還が特定の主体やスマートコントラクトによってなされること、その性質からシステミックリスクをもたらす可能性が指摘されています。これは金融システムが整った先進国というよりも、特に新興国で利用されるシナリオを踏まえていますが、今後普及が進むことで金融システムに甚大な被害を与える潜在的リスクがあります。このようなGSCに対応するには各国の法域内のみでなく、国際的な規制アプローチを必要とし、そのための事前の取り決めは重要であると考えられます。
本レポートでは今回の報告書を概観し、現時点でのGSCの課題概要及び当局に求められる今後の振る舞いを理解することを目的とします。各項目の詳細については原文を参照ください。

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