Hedera Hashgraphの概要とパブリック化の難しさ
2020年02月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Executive Summary
- Hashgraphのコンセンサスアルゴリズム
- Famous witness
- Virtual voting
- Hashgraphへの投資に関する私見
- 今後の展開とパブリック化について
- 総論
前提
本レポートではHedera Hashgraph(以下Hashgraph)を概観します。
HashgraphはDAGを利用したプロジェクトで、DAppsを作るためのプラットフォームを開発しています。同社によれば、Hashgraphはスケーラビリティ(数万のTPS)、セキュリティ、ガバナンス、安定性などBitcoinやEthereumが抱える問題を解決しているとされています(批判は後述)。
Hashgraphは現時点ではパブリックではなく、Hashgraph評議会(Hashgraph Council)に名を連ねる企業群によって運営されており、ボーイング、IBM、ドイツテレコム、野村ホールディングス、Hashgraph特許所有のSwirlds、DLA Piper(国際法律事務所)を含む10社によって管理されています。
Hashgraphが採用しているDAGの概要については以下をご覧ください。
上述のようにブロックチェーンの抱える複数の問題を解決したと主張し、審議会には錚々たる大企業の名が並んでいる上に、適格投資家(年収2000万円以上 or 純資産1億円以上)を対象にICOを行っているため手堅い案件に見えます。
HashgraphはネイティブトークンであるHBARの販売で約100億円を調達しており、既にBinanceやBittrexで売買可能です。価格はICO時の$0.12(オプションによっては$0.096)から$0.013まで90%程度の大幅下落を見せており、時価総額は102位で、上場後は一貫して値下がりを続けています。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。