DAGの概要と課題
2020年02月04日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- DAGの仕組みをざっくり理解する
- 二重支払いを防ぐ
- メインチェーンの選び方
- DAGの利点と欠点
- 総論
前提
本レポートではDAG(Directed Acyclic Graph=有向非巡回グラフ)の概観を行います。DAGを利用したプロジェクトとしてはIOTA, Byteball, Hedera Hashgraph, Avalancheなどがあります。ブロックチェーンに様々なタイプがあるように、DAGにも様々なアーキテクチャがあるため過度な一般化は禁物ですが、ここではブロックチェーンとの差異に注目しながら俯瞰を行います。
Avalancheについては以下のレポートで解説しています。
*レポート:新しい合意形成プロトコルAvalancheを利用したEthereumのハードスプーン「Athereum」とは
https://hashhub-research.com/articles/2019-11-07-athereum-overview
https://hashhub-research.com/articles/2019-11-07-athereum-overview
DAGはブロックチェーン以上に新しい仕組みであり、どの程度のセキュリティが確保されるかは未だに分かっていません。また、BitcoinやEthereumのようにPermissionless(非許可型、誰もがネットワークの運営側として参加できる)なDAGはまだ実現していないはずで、パブリックと謳っているByteballやHashgraphも実際には、Permissionlessとは呼べないのが現状です(後述)。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。