DAO(自立分散組織)が今再び注目される理由と、その必要性、DAOのメリット クリプトエコノミクスの可能性について

目次

  • 前提・DAOの歴史
  • DAOが今再び注目される理由
  • DAOの必要性、結局のところDAOのメリットはなんなのか
  • DAOの問題点である投票参加者不在についての解決アプローチ
  • クリプトエコノミクスの自由と可能性
  • 総論

前提・DAOの歴史

DAOが今再び注目されています。
DAOとは「decentralized autonomous organization・自律分散組織」の略称で、2015年頃からEtheruemコミュニティでその概念が生まれました。
Bitcoinは、非中央集権的で、マイナー・ユーザー・開発者が自律的に動き、トップの管理者がいなくとも、新しい金融システムを構築しています。
同じように巧みなインセンティブ設計を行い、なにかしらを達成する組織のようなものが可能ではないかという議論が始まりました。
自律分散型組織に明確な定義を行うことは難しいですが、主に以下のような特徴があります。
  • 組織のトップに立つ管理者や代表者がいない
  • ブロックチェーンを用いて透明性の高いやり取りを行う
  • 意思決定のプロセスがコードでガバナンスされている
  • そこに参加する全員が議決権を持つ(多くはトークンが議決権になる)
この概念について議論が生まれ、その後2016年にそれを実現するため、分散型投資ファンドThe Daoが、Slock.it主導で開発を進められました。
同プロジェクトは、コントラクトアドレスに管理されたETHを、コミュニティの投票で投資先を決定し、運用するというコンセプトでした。
しかし、同プロジェクトは、スマートコントラクトの脆弱性により、デポジットされたETHが盗まれます。
当時の価格で$70MのETHが脆弱性のあるコントラクトアドレスに格納され、当時のEthereum史上最大のハッキングになります。
このときEthereumのコミュニティはブロックチェーンごとハードフォークをして、この事件の収束を図り、同時にThe DAOのプロジェクトは幕を閉じます。
しかし、その後もDAOという概念自体は広く議論され、Aragon、Mattereum、Moloch DAOなどが代表的なプレーヤーとして、DAOを実現するツール開発に取り組んでいます。
分散性を志向するブロックチェーンプロジェクトにとって、DAOのような組織形態は思想的に惹かれるものが多いでしょう。
例えばEthereum Faundationも組織をDAOに移行することを検討しています。
本レポートでは、DAOのそもそもの必要性や現在の問題点、その解決方法を整理します。

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