北京市ブロックチェーン産業概観
2019年02月07日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 1. イントロ
- 2. 北京市の概要
- 2-1. 北京市の概要
- 2-2. ブロックチェーン都市としての北京
- 3. ブロックチェーン産業をとりまく産官学の分析
- 3-1. 企業
- 3-2. 政策
- 3-3. 教育/研究機関
- 4. 総括:北京市ブロックチェーン産業の特徴
1. イントロ
本稿では、中国主要都市のブロックチェーン政策シリーズ第二弾として、首都・北京市のブロックチェーン産業を概観します。第一弾の「浙江省・杭州市のレポート」も併せてご覧ください。
参考レポート:浙江省・杭州市のレポート
https://hashhub-research.com/articles/2019-01-24-blockchain-in-hangzhou
参考レポート:浙江省・杭州市のレポート
https://hashhub-research.com/articles/2019-01-24-blockchain-in-hangzhou
北京には早期から、中国三大取引所の一角を占めるHuobi・OKCoinや、世界最大のマイニング事業者であるBITMAINが拠点を置き、仮想通貨市場の盛り上がりとともに繁栄を極めました。しかし、2017年9月のICO禁止・取引所閉鎖指令により二大取引所が海外に移転してからは、政府が積極的な産業振興策を打ち出している杭州とは対照的に、政府が仮想通貨関連イベントの開催を禁止、またICOに代わり流行し始めたSTOは違法であるとの見解を出すなど、厳しい規制が敷かれています。しかし実際には取引所やマイニング以外にも、商用BaaS(Blockchain-as-a-Serrvice)の開発を行う企業やブロックチェーンファンドといった業態も存在しており、清華大学・北京大学など国内のトップスクールを中心に、官学連携での研究開発も非常に盛んです。また、区単位では政府主導のブロックチェーン特化型ファンドを組成する計画も持ち上がっています。
本稿では、杭州のレポートと同様、北京のブロックチェーン産業を産官学(企業・政策・教育/研究機関)の三つの側面から紐解き、杭州との比較も交えながらその産業エコシステムの特徴を解説します。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。