米国のフィンテック企業Circle社が提供する「クロスチェーントランスファープロトコル（CCTP）V2」は、複数のブロックチェーン間で米ドル連動型ステーブルコインUSDCを安全かつ迅速に移動できる次世代のインフラです。2023年4月に初期版（CCTP V1）が公開されて以来、この仕組みは200万件超のUSDC送金（総額370億ドル以上）を処理する成功を収めました。しかし従来版では、イーサリアムなど送金元チェーン側のブロック最終確定（ファイナリティ）に15分程度かかるため転送完了まで時間を要するという課題がありました。2025年3月に発表されたCCTP V2は、この問題を解決しクロスチェーン送金を一層高速・便利にする大幅アップデートです。

以下、CCTP V2の仕組みと特徴、主な利用者と得られるメリット、そしてCircle社のビジネス上の狙いについて整理します。ご参考ください。