Zcash特集:10分で理解する最新トレンド【2025年10月版】

2025年10月29日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
2025年10月、暗号資産市場で投資家の関心を最も集めた銘柄は何だったのか。そして、その注目の背景にはどんな出来事や要因があったのか。
本稿では、CoinGeckoの検索トレンドデータをもとに、2時間単位で頻出した銘柄を抽出。注目度の変化をチャート化し、市場規模との関係を可視化。
加えて、10月に特に話題を集めた Zcash をケーススタディとして取り上げ、主要指標や出来事を手掛かりに「なぜ注目されたのか」を検証します。
暗号資産市場の直近動向を、10分ほどで把握できるよう整理した内容です。ご参考ください。

検索上位コインの注目度推移[2025年9月1日→2025年10月現在]

図表1.検索上位コインの注目度推移[2025年9月1日→2025年10月現在]
図表1は、CoinGeckoの検索トレンドに10月中に登場した銘柄のうち、特に頻出した18銘柄のランキング推移を示しています(縦軸は1〜15位、圏外を含む)。
先月比で検索数が増えた銘柄は、減少した銘柄は、ほぼ変わらなかった銘柄はグレーで表示しました。
ご覧の通り、10月に注目を集めたのは──
  1. Aster(Binance Chainの無期限先物DEX)
  2. Plasma(Tetherが展開するステーブルコイン専用L1)
  3. Zcash(往年のプライバシーコイン)
  4. ChainOpera AI(Binance Chain発の新興AIプロジェクト)
一方で、米大統領トランプファミリーが関与するWorld Liberty Financialは、注目度がやや後退する結果となりました。

検索上位コインの市場規模レンジと価格変動

図表2.検索上位コインの市場規模と取引動向、過去30日間の価格変動率(2025年10月時点)
図表2は、検索トレンド上位50銘柄を 横軸=時価総額、縦軸=24h出来高、バブルの大きさ=過去30日価格変動率 で示したものです。
今回取り上げた4銘柄の市場規模レンジは次の通りです。
  • 時価総額:およそ $733M ~ $6B
  • 24h出来高:およそ $168M ~ $1B
BitcoinやEthereumと比べれば小規模ながら、急成長中のHyperliquidに近い規模感。位置づけとしては、World(人間証明系)Pump.fun(Solanaのミームコイン系)Virtuals Protocol(AIエージェント系)Pudgy Penguins(NFT系) などと同じレンジにあります。
過去30日の値動きは次の通り。
  • Zcash:+549.6%
  • ChainOpera AI:+3395.2%
  • Aster:-44.6%
  • Plasma:-68.8%
Aster(無期限先物DEX)、Plasma(TetherのステーブルコインL1)は9月にトークンをローンチしたばかりですが、その後は下落基調。一方、ChainOpera AIは同じく9月ローンチの新興AIプロジェクトながら、極めて高いボラティリティの中で急騰。
そして往年のプライバシーコイン Zcash が、ここにきて大きく息を吹き返しています。
Zcashを含むプライバシーコインは長らく「AML/CFT規制との相性の悪さ」から敬遠されてきましたが、今回はあるものが材料となり、再び注目を浴びています。
次節では、このZcashの背景変化についてもう少し掘り下げます。
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