暗号資産 Cardano（ADA）――その名前を聞いて、「ああ、日本でバウチャー販売されていたやつね」と思い出す人もいるかもしれません。2015年から2017年にかけて、日本の投資家はADAそのものではなく、後から引き換えられる“バウチャー券”を購入する形で参加しました。当時の国内コミュニティの熱気は、他の暗号資産プロジェクトにはない独特な広がりを見せていたのです。

一方で、ADAは単なる投機対象にとどまらず、「研究者が主導してゼロから設計したブロックチェーン」としてスタートしました。2017年9月にメインネットが立ち上がり、イーサリアム共同創業者のチャールズ・ホスキンソン氏が旗振り役となったこのプロジェクトは、「安全で持続可能な分散型社会インフラ」を掲げて発展を続けています。

では、かつて日本から広がったADAは今どうなっているのでしょうか。本稿では、Cardanoの特徴や仕組み、最近の市場動向、そして将来の可能性を、10分で理解できるボリュームに整理していきます。