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Web3.0における最新資金調達トレンド分析 #32

2024年08月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • #32_資金調達の潮流

前提

本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、その最新の傾向とパターンを解説します。今回の#32では、2024年7月27日から2024年8月2日にかけての資金調達活動を調査し、どのカテゴリーが最も注目を集め、どのような特徴が見られるのかを分析しています。
【今週の主な話題】
  1. Base上の分散エネルギープロトコル「Daylight」、A16z CryptoをリードにシリーズAで900万ドルを調達
  2. 気象センサーの分散型ネットワークを構築するDePINプロジェクト「Raad Labs」がCoinFundをリードに225万ドルのシード資金を調達
  3. 分散型レンディングプロトコル「Morpho」が、Ribbit Capitalの主導で5000万ドルの戦略的資金調達ラウンドに成功
  4. Web3技術に特化したプロフェッショナル・ネットワークを開発するIcebreakerがCoinfundをリードに220万ドルを調達
※本レポートでは当該期間中のトレンドのみを取り上げて解説します。各プロジェクト概要は添付リストの概要欄及び参照URLをご参考ください。

#32_資金調達の潮流

※グラフ記載の$_Mは当該期間中の調達合計、(_cases)は調達したプロジェクト件数を表しています。なお、資金調達報告は確認されているものの調達額が公開されていない場合は、ケースとしてカウントしてはいますが、調達額の計算には含んではいません。
以下、「2024年8月」「直近1週間」「2024年度Q3」の資金調達の潮流を概説します。

1.「2024年8月」

調査時点で観測している8月の投資ラウンド件数は計7件、公開情報に基づく調達額は約$0.06B(※非公開情報を含まない金額)の資金調達報告を確認しています。

2.「直近1週間」

直近一週間の投資ラウンド件数/週は20件、公開情報に基づく調達額/週は約$108M(※非公開情報を含まない金額)です。

この期間中、公開された資金調達額ではDeFiセクター($60.7M)、インフラセクター($28.9M)、その他セクター($5M)の順に大きく、件数ではDeFi(8件)、インフラ(5件)、Tools(2件)の順に多くの資金調達報告を確認しています。

2.1.Base上の分散エネルギープロトコル「Daylight」、A16z CryptoをリードにシリーズAで900万ドルを調達

Base上の分散エネルギープロトコルを構築しているDePINプロジェクトDaylightが、A16z CryptoがリードするシリーズAの資金調達ラウンドで900万ドルを調達。他の投資家にはFramework Ventures、Lattice Fund、Escape Velocity、Lerer Hippeauが含まれます。

出典:Daylight
執筆時点のDaylightが提供するサービスはデバイスを接続、報酬管理などを行う「モバイルアプリ」、エネルギーを取引する「マーケットプレイス」のみ。Baseテストネット上に構築中のDaylightプロトコルはまもなくローンチ予定です。
出典:Daylight
専用のエネルギーデバイスは上画像の通り。エネルギーモニター(Daylight Pulse)、ソーラーパネル、蓄電池等を確認できます。
[参考]
[関連レポート]

2.2.気象センサーの分散型ネットワークを構築するDePINプロジェクト「Raad Labs」がCoinFundをリードに225万ドルのシード資金を調達

気象センサーの分散型ネットワークを構築するDePINプロジェクトRaad LabsがCoinFundをリードに225万ドルのシード資金を調達。
このプロジェクトは、DePINを使用して、分散された個人的な気象ステーションやその他の大気センサーを奨励し、モデルの精度を向上させ、気象リスクの管理や排出量の定量化といった数十億ドル規模のビジネスに新たなデータを提供することを目指しています。
[参考]
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