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Web3.0における最新資金調達トレンド分析 #18

2024年04月28日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • 1.[Infra]
  • 2.[Games]
  • 3.[DeFi]
  • 4.[Tools]
  • 5.[Social]
  • 6.[その他]

前提

本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、その最新の傾向とパターンを解説します。今回の#18では、2024年4月20日から2024年4月26日にかけての資金調達活動を調査し、どのカテゴリーが最も注目を集め、どのような特徴が見られるのかを分析しています。
※本レポートでは当該期間中のトレンドのみを取り上げて解説します。各プロジェクト概要は添付リストの概要欄及び参照URLをご参考ください。

【要旨】#18_資金調達の潮流|EVM互換のMoveベースL1、Shiba Inu L3による資金調達、Gameセクターの活発化.etc

※グラフ記載の$_Mは当該期間中の調達合計、(_cases)は調達したプロジェクト件数を表しています。なお、資金調達報告は確認されているものの調達額が公開されていない場合は、ケースとしてカウントしてはいますが、調達額の計算には含んではいません。
上記スライドは、「直近1週間」「2024年度」そして「2014年以降」の資金調達総額の推移をグラフで示したものです。
「直近1週間」
最近の一週間では、投資ラウンドの件数が36件と平均的ではあるものの、公開情報に基づく総調達額は約$162.33M(※非公開情報を含まない金額)に留まりました。この期間中、Infraセクターからの資金調達が最も活発であり、調達額の大きさではAligned LayerやMovementなどが目立ちますが、L1、L2、ZK、DID、DePIN、AIなどさまざまな分野へ広く出資される傾向にありました。
またGame分野への出資報告も多く確認しており、特にThe Spartan GroupとAnimoca Brandsによる出資が目立つ傾向にあります。詳細は後述のゲームセクターをご参考ください。
各セクターでの資金調達の内訳については、添付の直近一週間の資金調達データから出力したワードクラウド、およびツリーマップでご確認いただけます。

「2024年度」

「2024年度」における資金調達の状況は、約$3.53Bに達し、合計で562件の事例が記録されています。この中でも、インフラストラクチャー関連のプロジェクトが資金集めにおいて最も盛んであり、その後を中央集権型金融(CeFi)、そしてGamesがDeFiをフリップして3番目につけています。
次節以降は各セクターごとの「①傾向分析」「②投資家(VC)-プロジェクト-カテゴリー間の出資フロー分析」および、「③各プロジェクトの概要紹介」を行なっていきます。
調査期間中に観測されたほぼ全ての資金調達事例を網羅しており、内容が非常に豊富です。全体を読むのが難しい場合は、特に関心のある分野に焦点を当てて読むことを推奨します。

1.[Infra]

上グラフは24年度1月1日以降、調査時点までのInfraセクターの資金調達累積額の推移を表しています。#18の調査時点では累計$1,807.9M、204件の資金調達を確認しています。中でも、L1に関連する資金調達が最も盛んであり、その後モジュラー、Parallel EVMが続く結果となりました。
最近一週間のWeb3セクターへの資金流入は前週同様の比較的穏やかな週となりましたが、ラウンド件数は14件確認でき、L1、ZK、DID、AI等々の様々な分野へ出資が進みました。中でもEVM互換のMoveベースのモジュール式L1「Movement」がPolychain主導のシリーズAで$38Mを調達し、界隈の耳目を集めています。このほかEigenLayerの上に開発されたZK検証レイヤー「Aligned Layer」やブロックチェーン開発者向けにウォレットインフラを構築する「Turnkey」、ゲーム特化のDIDを開発する「Carv」などが注目されます。
これらのプロジェクトと投資家間の出資の流れについては、続くスライドをご参考ください。
※各プロジェクトの概要は下記添付リスト及び文末の参照URLをご参考ください。

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