Blastから学ぶWeb3・暗号資産プロジェクトのローンチ戦略・マーケティング方法
2024年02月08日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Blastがローンチ直前に達成した計数やテストネット上のアプリケーション
- Blastのローンチ戦略・マーケティング方法を概観する
- ①そもそも注目に値するプロジェクトである前提作りがされている。
- ②ローンチ前からTVLを集める戦略とその仕掛け
- ③ローンチ後に向けたユーザー・開発者のエコシステムを作る仕掛け
- 総括
前提
本レポートでは、Blastのローンチ戦略・マーケティング方法を概観します。
Blastは2023年11月にプロジェクトが発表されて、2024年2月にメインネットローンチを控えています。
将来エアドロップすることと引き換えに、メインネット公開前からユーザーにETHまたはステーブルコインをコミットメントさせる方式を取り、11月から2月の約3ヶ月間で執筆時点で$1.5Billionのアセットをロックさせることに成功しました。メインネット公開時にこのチェーン上のリキッドステーキングETHや利回り付きステーブルコインに転換されます。
執筆時点ではまだメインネットの数週間の時間があり、駆け込みでブリッジが増えたり、勢いがあるアプリが誕生することも考慮すると、ローンチ1ヶ月目に$2BillionのTVLはまず超えてくるでしょうし、$3Billionも射程と言えます。つまりローンチ時点でTVLでトップ5付近のブロックチェーンがいきなり誕生することになります。(L2だけでなくL1も含む)
Blastがまだメインネットローンチしていない時点で、この表現はやや気が早いですが、マーケティングとしては既に大成功したプロジェクトと言えるでしょう。はっきり言えば、Blastに技術的新規性は特に何もありません。
さらに言えば、昨今はL2は既にアプリケーションを保有するチームが、既存ユーザーを独自L2にシフトさせることが潮流になりつつありますが、Blastはそのケースでもありません。(例:dYdX、Frax、Zoraなど)NFTマーケットプレイスBlurの共同設立者がBlastの創業者ではあるものの、現時点でそれぞれのプロジェクトはある程度独立しています。
さらに言えば、昨今はL2は既にアプリケーションを保有するチームが、既存ユーザーを独自L2にシフトさせることが潮流になりつつありますが、Blastはそのケースでもありません。(例:dYdX、Frax、Zoraなど)NFTマーケットプレイスBlurの共同設立者がBlastの創業者ではあるものの、現時点でそれぞれのプロジェクトはある程度独立しています。
BlastにあるのはステーブルコインとETHがネイティブで利回りが生まれるようにしたアイデアと、卓越したマーケティング力です。今回は後者のBlastのマーケティング力に焦点をあてます。
いかにプロジェクトがモメンタムを醸成するか、ローンチを成功に結びつけるか今のトレンドを学べるヒントになるでしょう。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。