Avalanche上の複数プロジェクトを用いたステーブルコインファーミングについて
2022年09月01日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 免責事項
- 要約
- 活用するAvalanche上のプロジェクト紹介
- Benqi
- Yeti Finance
- Echidna Finance
- ステーブルコインのファーミング事例
- 概要
- 具体的な説明
- USDCとUSDC.eの違い
- その他注意点とリスク
- 総論
免責事項
今回のレポートは情報提供を主目的としており、金融商品・暗号資産・トークン等の勧誘を目的としておりません。 最終的な投資意思決定は、ご自身の判断でされるようご理解ください。そして、当該情報の正確性および完全性を保証または約束したものではありません。また、本情報に基づいて被ったいかなる損失についても一切責任を負いません。
要約
今回はAvalancheブロックチェーン上にある複数の分散型金融プロジェクトを用いたステーブルコインのイールドファーミング事例をご紹介します。今回のレポートで活用するプロジェクトは3つあり、レンディングプラットフォームのBenqi、過剰担保型ステーブルコイン発行プラットフォームのYeti Finance、イールドアグリゲーターのEchidna Financeです。それぞれの概要を説明した上で、それらを活用したファーミング事例をご紹介します。また注意点とリスクも取り上げます。
なお、本レポートは個別プロジェクトを推奨しているわけではない点に留意してください。実際にそのプロジェクトを使う際にはご自身で入念な調査を行ってください。
活用するAvalanche上のプロジェクト紹介
Benqi
BenqiとはAvalanche上に存在するレンディングプラットフォームです。BenqiはEthereumを中心にマルチチェーン展開するレンディング最大手AAVEと同類のレンディングプラットフォームです。Avalanche上のTVLにおいて、BenqiはAAVEに次ぐ第2位に位置しており、執筆時点では約3.5億ドルの資金が集まっています。
Benqiの特徴は2点あります。
- 取り扱い資産が時価総額の高い資産を中心に限定されている点
このことによって預け入れ資産の貸し倒れリスクを回避できます。
取り扱い資産が時価総額の高い資産を中心に限定されていることで、流動性の低いアルトコインを担保にすることのリスクを回避できます。そのリスクは、流動性の低いアルトコインが無価値化した際に、預け入れた資産が貸し倒れてしまうリスクです。流動性の低いアルトコインを他の資産に交換したい場合、レンディングプラットフォームで担保として預けて交換したい資産を借りることで、市場に影響を与えずに調達できます。仮にそのコインを大量に市場で交換して調達したい場合は、そもそも流動性が低いため、交換できないか仮にできても市場価格を崩壊させてしまう恐れがあります。加えて、レンディングプラットフォームはオラクルを参照しているため、価格操作によって市場価格を不当に吊り上げることで他の資産が借りられてしまう恐れもあります。
従って預け入れ資産の貸し倒れリスクを考慮すると、時価総額や流動性の高い資産で構成されたレンディングプラットフォームは比較的安全と考えられるでしょう。
- AVAXを用いたリキッドステーキング機能が存在する点
この機能によって、ブロックチェーンのセキュリティーを維持させながら、他の分散型金融プロジェクトを用いて資金効率を向上させることができます。ただし、取り付け騒ぎによるペッグ外れリスクもあるためリキッドステーキングを活用する際には償還期間や条件などを調査する必要があります。
Benqi:https://app.benqi.fi/
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。