「論考・ETHの時価総額がBTCを追い抜くと考える理由」を再度考える
2022年08月22日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- The Merge後の売り圧力をBTCと比較するへの反論
- マネーフローは金利が高い通貨に流れる点への反論
- Ethereumの市場規模はデジタルゴールド以上という点への反論
- 筆者の私見
- 総括
前提
本レポートではETHの時価総額がBTCを追い抜く可能性について下記のレポートに反論を述べます。
関連レポート:論考・ETHの時価総額がBTCを追い抜くと考える理由
先日のレポートがETH寄りの意見に見える部分もあるため、そこに対する別の意見として記載したレポートになります。
筆者はBTCに関しては、現状ほぼほぼEthererum上のWBTCで保有しています。それを踏まえて上述のカウンターレポートとして読んでいただけると幸いです。
The Merge後の売り圧力をBTCと比較するへの反論
Bitcoinは2,100万枚で発行上限が決まっており、Ethereumは発行上限が決まっていません。しかしながらThe Merge後はEthererumについて1日当たりの発行量が激減し、更にEIP-1559によってバーンされるため市場全体に存在するETHが減少すると言われています。
そのためETHはデフレーションする通貨となり、1単位当たりのETHが値上がりしていくというのが元レポートの論理です。
しかしながら値上がりするのは良いことですが、Ethererumを使用するための手数料が上がるのは良いことでしょうか。
2021年はNFTのmint合戦等のネットワークが混雑するイベントが発生し、一時的にgas代が100gweiを超える事が頻発しました。そのためEthererum killerとしてのサイドチェーン及びL2が生まれ、DeFiでの運用やDappsの使用チェーンをそちらに移した方が多かったのではないでしょうか。L1が使われなければEIP-1559によるバーンより発行量の方が多くなる可能性があります。
そのため元レポートのデフレーション発生の論理は、L2がある程度成功を収めた上で尚且つL1も使われるという絶妙なバランスを保つことで成り立ちます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。