zkEVMをめぐる開発競争の現状と待望される理由
2022年08月02日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 2つのRollup技術の概要
- zkEVMの開発競争の現状
- zkEVMを評価する観点
- zkEVMが待望される理由
- 総括
前提
本レポートでは、開発競争が激しくなりつつあるzkEVMの現状を概観し、なぜzkEVMが待望されるのか、という理由について解説します。zkEVMとは、zkRollupをEthereumVM(ヴァーチャルマシン)との互換性がある状態で実現するスケーリングソリューションです。
前提としては、現在L2で主流であるOpimistic RollupとzkRollupの概要、それらの課題を振り返りつつ、zkEVMの開発競争に至った経緯を明らかにします。
なお、本レポートでは、ゼロ知識証明の概念を基礎的に解説していません。そのため、「ゼロ知識証明とは何か」を把握したい方は、以下のレポートを推奨します。
参考:LuozhuZhang - Awesome zkEVM(A curated list of awesome zkEVM resources, libraries, tools and more)
2つのRollup技術の概要
Opimistic RollupとzkRollup、2つのRollup技術に共通するのは、膨大な送金処理情報であるトランザクション(以下、Txと表記します。)をオフチェーンで処理し、Txを束ねてダイジェストのみをオンチェーン(L1)に投稿する(Rollup)というコンセプトです。これによりブロックに保存する情報量を減らすことができ、スケーラビリティに貢献します。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。