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ポンジスキームのトークノミクス

2022年05月20日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • ポンジスキームのエコノミクス
  • Web3.0プロジェクトにおけるエコノミクス
  • 総論

前提

暗号資産やWeb3.0においてはエコシステムの拡大にはインセンティブが用いられていますが、そのようなインセンティブ設計は一見するとポンジスキームに類似することから、多くのプロジェクトは短期的にはポンジスキームとの批判を受けることが多々あります。
当然ながら、批判の通りに創業者など一部主体のみが利潤を得ることができるようなポンジスキームである場合もありますが、中にはそのような批判を受けながらも現時点ではエコシステムの拡大に成功しているプロジェクトもあります。
本レポートではポンジスキームのトークノミクスについて解説し、ポンジと真っ当なプロジェクトの違いについて考察を行い、投資判断の基準にすることを試みます。

【Executive Summary】
  • 暗号資産やWeb3.0プロジェクトには普及を積極的に促進する主体がいないことから、インセンティブを用いて投資家などにエコシステムへの早期参入を促すメカニズムが内包されています。
  • 多くのプロジェクトにおいて、そのインセンティブメカニズムの源泉はネイティブトークンを新規に発行することによる利潤(シニョリッジ)である場合がほとんどであり、シニョリッジは無から生み出された利潤であることから、その源泉について理解が難しいことも要因。
  • 一般的なポンジスキームとは出資金を運用せずに後から参加する出資者から新たに集めた資金をそのまま配当と称して配布することですが、これにWeb3.0の概念を巧妙に組み合わせることで、資金の流れが複雑になり、多くの人がポンジスキームではないと誤認する場合があります。
  • 本レポートでは、ポンジスキームの仕組みとエコノミクスについて考察を行い、Web3.0プロジェクトにおけるポンジ性の判断基準の策定を試みています。

※本レポートでは、シニョリッジを源泉としている仕組みについてはポンジスキームではない前提としています。

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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。