Internet Computer Protocolの現状(2022年3月時点)と今後の展開
2022年03月16日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Internet Computer が目指すもの
- 概要
- 昨年秋以降の動向
- ジェネシス(2021/5/10)からのプロポーザルで可決された技術的進展と改善点
- ICP トークン
- シード・プレセール等投資家の売り圧
- ステーキング問題解決策
- まとめ
前提
Internet Computer が目指すもの
初めてのブロックチェーン暗号通貨であるBTCに始まり、スマートコントラクトでプログラム可能にしたETH、これらによって実現を見たDeFi等のサービスですが、多くの場合にフロントエンドのホスティングサービスやクラウドサービスといった仲介者・サードパーティの存在が必要であるために、エンドツーエンドで完全に自律分散して止められないシステムとして動かすことは出来ません。Dfinityはこれらを包摂し、また仲介者・サードパーティを排除して汎用なパブリックブロックチェーンプラットフォームとして高付加価値化を目指す、初めてのアダプティブなブロックチェーンです。
現在のブロックチェーンではスマートコントラクトをWebスピードでコンピューティングし、データを無限にホストすることは不可能です。ICPはこれを両立させて、バックエンドからフロントエンドまで一気通貫し、インターネットのように止められないシステムとしてサービスを提供しようとしています。
今までのブロックチェーンのように価値の保存、所有権の確立、契約の検証性・永続性といった役割とは違う、インターネット機能をブロックチェーンで拡張するトータルな機能を実現しようとしています。そうすることで、各国政府からの規制・干渉に抵抗力をつけ、悪意ある攻撃に耐性を持つ、プラットフォームリスクの少ない自律分散型パーミッションレス・パブリック・ブロックチェーンがエンドユーザーに直接提供されます。Dfinityはこの実現を目標としており、本レポートではこの目標に対するICPの数か月の動向を説明します。過去の関連レポートは下記リンクをご参照下さい。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。