複数企業を接続するブロックチェーンの予約管理システム、旅行業界大手Travelportの事例概要

目次

  • 前提
  • 現在の課題
  • Travelportのブロックチェーンを用いたホテル予約システム概要
  • 類似のソリューションを応用出来る業界
  • 総論
  • 参照

前提

本レポートでは、複数企業を接続するブロックチェーンの予約管理システムについて概観します。
ホテル業界のGlobal Distribution System(以下GDS)大手のTravelportは、IBMと協力してブロックチェーンベースの予約管理システムを構築することを発表しました。GDSとは、航空機などの座席を予約するためのコンピュータシステムです。もともとは航空会社によって設計・運営されていましたが、旅行代理店にも利用が広げられました。現在では航空券の座席などを様々なオンラインの代理店を通して購入できますが、各代理店サイトの裏側ではこのシステムが稼働しており、座席の在庫情報を更新するなどしています。
今回のレポートでは、Travelportの事例を紹介して、複数企業を跨いだ分散予約システムの必要性について論じます。

現在の課題

現在の課題は、多くの旅行代理店が存在しそれら代理店と各ホテルのシステムが繋がっていないことにあります。
これによってまず予約時の問題が発生しています。あるホテルが、Aサイト、Bオフライン店舗の旅行代理店から誤差数時間で予約注文が来た場合、部屋の空き情報を更新できず、片方の旅行代理店からの注文はキャンセルしなくてはなりません。もしかしたらBオフライン旅行代理店で予約したユーザーは違うホテルを探し直すために再び店舗に足を運ばなくてはいけないかもしれません。これはユーザー体験を阻害しています。
また、旅行代理店とホテルの接続が繋がっていないことによって、ホテルが旅行代理店に支払いをするコミッション手数料の計算も煩雑になっています。Travelportによると、多くのホテルはエクセルで「この予約は○○経由」と記録していると言います。この計算に時間がかかることで、結果的に旅行代理店はコミッション手数料の受け取りに時間を要しています。
また、ホテルを営業していれば、顧客が宿泊をキャンセルすることや、滞在を延長することが有り得ます。宿泊がキャンセルされたときにシステムがシームレスに繋がっていれば、自動的に旅行代理店のサイトで部屋在庫が並ぶことも可能なはずです。また、宿泊延長については、宿泊者が現地で明日も延泊すると伝えるケースが多いですが、こういった延泊を旅行代理店は追跡が困難になっています。結果的に旅行代理店にとって、コミッション手数料が正確に支払いがなされているか不透明な部分が出来ていると言います。

このレポートはProプラン、法人アカウント限定のレポートです。

Proプランのユーザー、もしくは法人アカウントのユーザーがレポートの続きをお読みいただけます。

タグ