ドイツにて法規制に準拠した公募社債トークンSTOが解禁、その概要
2019年04月04日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- はじめに
- 世界初のクリプトP2PレンディングサービスBitbond
- 会社概要
- レンディング・プラットフォームBitbond概観
- チーム
- Bitbondによる社債トークンのSTO
- 案件概要
- BB1トークン概要
- 想定される課題
- 発行コスト
- STO主体であるBitbond Finance設立の意図
- 筆者所感
- Bitbondの社債トークン発行の裏側
- 社債トークンの今後
- 参考資料
はじめに
2018年夏に世銀がブロックチェーン債を発行したことはまだ記憶に新しいが、2019年3月、ドイツでトークン化された “デジタル社債” の発行が規制当局に認可されたと報じられた。株やローン、もしくは証券化商品がブロックチェーンに乗ることは比較的よく見られるようになってきたものの、法規制に準拠した形での社債のトークン化は極めて珍しく、しかも公募での売り出し事例は世界初ではないだろうか。米国でSTO (Security Token Offering、以下Security TokenをSTと表記する) プラットフォームの存在感が増すなか、ドイツのブロックチェーンベンチャーが3年の時間をかけて規制当局を説得して免許を取得し、更に社債発行までこぎつけたことは注目すべきだろう。
今回社債トークンを発行するBitbondは暗号資産を用いたP2Pレンディングのプラットフォームを運営しておりそちらについても説明するが、BitbondはCompoundやdY/dXのようなプログラマティックなプロトコルを作るプロジェクトではない。ブロックチェイナーの皆様にとってはあまり興味のわかない話かもしれないが、本レポートでは、法規制に則った社債トークンの商品設計に加え、世界初の暗号資産建てレンディングサービス運営企業が取る戦略を概観し、ケーススタディとしてご活用頂けるよう努めた。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。