トークン化金融 週次レポート|2025年11月第2週|「クリプトをどのレイヤーに位置づけ、どう扱うか」
2025年11月17日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 1.今週の事象マップ(セクター別・事実のみ)
- 1.1.【ステーブルコイン / 商用決済・清算インフラ】
- 1.2.【銀行リテール・個人向けクリプト提供】
- 1.3.【機関アクセス / 証券インフラ】
- 1.4.【RWA / トークン化・証券化】
- 1.5.【規制・監督・法執行】
- 1.6.【上場テック・フィンテック決算 / 開示】
- 2.今週起きた構造的転換点
- 2.1. 日本では「暗号資産トレジャリー」「ウォレット制度」「金融商品化」の三つの境界線が同時に動き始めた
- 2.2.予測市場が“ギャンブル”から“金融インフラ”へシフトし、確率データの新流通網が立ち上がった
- 2.3. 上場フィンテックが“金融OS”へ再編されつつある
- 3.巻末:先読みトレンド(中期テーマ)
今週は、銀行決済・ETF・国内制度・米国規制の各レイヤーで、 「クリプトをどのレイヤーに位置づけ、どう扱うか」を具体的に定義し直す動きが同時に進んだ週でした。
日本では DAT企業・ウォレット・105銘柄の金融商品化が同時にテーブルに上がり、米国では予測市場が急速に拡大する中で、“賭博”と“金融商品”の境界が制度面で問われ始めています。グローバルでは、SoFi のように銀行アプリが暗号資産取引を組み込み始める一方、eToro・Gemini・Bakkt・Coinbase など既存の投資・取引プラットフォーム側もステーブルコイン決済やストア型機能を広げ、銀行サービスと暗号資産サービスの境界が相互に薄まりつつあります。
本編では「事象 → 力点 → 観測ポイント」の流れで、今週の動きを“点”ではなく“面”で理解できるように整理します。巻末の中期トレンドは、その読み解きを補完する参照枠として位置づけています。
日本では DAT企業・ウォレット・105銘柄の金融商品化が同時にテーブルに上がり、米国では予測市場が急速に拡大する中で、“賭博”と“金融商品”の境界が制度面で問われ始めています。グローバルでは、SoFi のように銀行アプリが暗号資産取引を組み込み始める一方、eToro・Gemini・Bakkt・Coinbase など既存の投資・取引プラットフォーム側もステーブルコイン決済やストア型機能を広げ、銀行サービスと暗号資産サービスの境界が相互に薄まりつつあります。
本編では「事象 → 力点 → 観測ポイント」の流れで、今週の動きを“点”ではなく“面”で理解できるように整理します。巻末の中期トレンドは、その読み解きを補完する参照枠として位置づけています。
1.今週の事象マップ(セクター別・事実のみ)
1.1.【ステーブルコイン / 商用決済・清算インフラ】
- Citi × SWIFT(グローバル):法定通貨とUSDCのPvP同時決済ワークフローを実証 → 銀行が既存SWIFT網のままステーブル決済を処理するための決済モデル
- JPMorgan(グローバル):預金トークン「JPM Coin(JPMD)」をBase上で正式ローンチ → 機関投資家が銀行預金をそのままオンチェーン送金するためのデポジットトークンに
- UAE政府(UAE):中央銀行デジタル通貨「デジタル・ディルハム」で初の政府取引を実施 → 公共支出を中央銀行デジタルマネーで処理するための運用テストに
- キルギス政府(キルギス):金準備裏付けのドル連動ステーブルコイン「USDKG」を約5,000万ドル発行 → 国家準備資産を利用して越境決済用デジタル通貨を出すための実験通貨に
- JPYC(日本):円建てステーブルJPYCの準備金を国債中心に運用する方針を表明 → 円ステーブルの発行残高を日本国債の新しい買い手にするための運用モデルに
- Mastercard × Thunes(グローバル):Mastercard Moveでステーブルコイン受取オプションを追加 → 国際送金の着金先としてUSDCウォレットを選べるようにするための送金レールに
- Visa(グローバル):Visa Directでクリエイター向けUSDC即時支払いパイロットを開始 → 企業が報酬をステーブルコインウォレットへ直接送るための送金オプションに
- NH農協銀行 × Avalanche(韓国):観光客向けVAT還付をステーブルコインで返すPoCを実施 → インバウンド消費の税還付を即時・自動で行うための還付モデルに
- Standard Chartered × DCS(シンガポール):ステーブルコイン対応クレジットカード「DeCard」の銀行インフラを提供 → USDCなどで普通にカード決済を使うための裏方バンキングに
- KDDI × HashPort(日本):Pontaポイントをステーブルコイン化しau PAY残高としても利用可能にする計画を発表 → 国内ポイントを円ステーブルコインとして決済・送金に回すためのコンシューマー基盤に
- MoonPay(グローバル):企業向けステーブルコイン発行・運用基盤をローンチ → 事業者が自社ブランドのステーブルや決済フローを構築するための汎用インフラに
- Coinbase(シンガポール):法人向け口座サービス「Coinbase Business」を提供開始 → 企業がUSDCベースで決済・国際送金・運用・会計連携を一体で扱うためのビジネス口座に
- x402x(グローバル):HTTP 402決済仕様x402を拡張するオンチェーン決済実装を公開 → API課金やマイクロペイメントをUSDC等で自動処理するための技術スタックに
- Exodus × Grateful(中南米中心):セルフカストディウォレットのGrateful買収を発表 → 個人や中小店舗が自前ウォレットでステーブル決済・請求・オフランプを回すための決済レイヤーに
- Coinbase × BVNK(グローバル):ステーブル決済インフラBVNKの約20億ドル買収交渉が白紙に → 既存プロバイダ買収による国際ステーブル決済網拡大を見送った案件に
- R25 × Polygon(グローバル):RWA裏付けの利回り付きトークン「rcUSD+」をPolygonでローンチ → 機関水準の安全資産からの利回りをオンチェーンで受け取るための収益型ステーブルに
- Figure × Solana(グローバル):米国債とレポ裏付けの利回り付きステーブル「$YLDS」をSolanaでネイティブ発行 → Solana DeFiが実物資産ベースのドル建て利回りを使うための決済・担保トークンに
- BNYメロン(米国):ステーブルコイン準備金向けMMF「BSRXX」を設定 → ステーブルコイン発行体が準備金を規制対応で置いておくための運用口座に
1.2.【銀行リテール・個人向けクリプト提供】
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。