x402プロトコルの現状、AIエージェント時代のweb3ウォレットの再定義:ウォレット市場動向【25年11月】
2025年11月11日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- web3ウォレットはAIエージェントの時代において再定義される可能性があると考える理由
- x402プロトコル・エコシステムの市場動向
- ウォレット事業者・開発者はいかにモート(参入障壁)を築くか
- x402 サーバー ユースケースの例
- 総括
Ethereum Foundationは新たにdecentralized AI(dAI)チームを発足し、AIエージェントが仲介なしに支払い・協調できる仕組みと、大手クラウドへの過度な依存を避ける分散型AIスタックの構築を優先課題としています。AIエージェントの信頼担保に関する標準規格であるERC-8004(通称「エージェントID・信頼」標準)の推進が近期の焦点とされています。
一方、同時期にGoogle主導で発表されたAgent Payments Protocol(AP2)は、AIエージェントが決済を行う際の認証・権限付与の共通フォーマットを提供する業界横断プロトコルです。AP2は決済における「誰が支払いを許可し、何を購入するつもりだったのか」を保証するため、ユーザーの指示を暗号署名したMandate(委任状)として扱います。
上記のEthereum FoundationやGoogleの動きと補完関係にあるのが、Coinbase(Base)主導のx402プロトコルです。x402はインターネットの未使用ステータスコードだったHTTP 402 (“Payment Required”)を甦らせ、HTTPリクエストに組み込む形でブロックチェーン上の即時決済を可能にするオープン標準プロトコルです。
CoinbaseとCloudflareにより発表されたx402は、リクエスト自体を課金単位とすることで、人間だけでなくAIエージェントがWeb上のあらゆるリソースに対しマイクロペイメントを直接行えるように設計されています。
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