WEB3.0 SECURITY #23|24年11月のインシデント分析|電話詐欺対策に特化した「AIおばあちゃん」現る
2024年12月03日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 1.暗号資産詐欺・犯罪絡みの主なニュース_2024年11月編
- 1.1.電話詐欺対策に特化した「AIおばあちゃん」現る
- 1.2.SHARトークンのPump and Dump事件
- 1.3.米国大統領選挙の日に成功を収めたPolymarketの取引疑惑
- 1.4.その他の関連ニュース
- 1.5.マルウェア関連ニュース(9~11月)
- 1.6.規制関連の主なニュース
- 2.月間インシデント発生数の推移とその内訳
- 3.攻撃別被害額_2024年11月
- 4.被害額の大きな事件_2024年11月
- 4.1.Solanaベースの「初のミームコイン取引専用アプリ」を名乗るプラットフォーム「DEXX」、ハッキング被害に遭ったことをSNSで発表
- 4.2.Aptosブロックチェーン上のDeFi「Thala」、スマートコントラクトの脆弱性を悪用され、約2,550万ドル(約38億円)の資金を盗まれる
- 4.3.Fantomブロックチェーン上のPolter Finance、オラクル操作攻撃によって700万ドル(約10億円)の被害
今回のWeb3セキュリティレポート#23では、2024年11月に発生した事件を対象に、特に注目すべき出来事を簡潔に取り上げ、それらから見える攻撃手法の大まかな流れと変化に焦点を当てています。
このレポートは、複雑化するサイバー脅威の中で、どのような事象に注意を払い、どのような対策を講じるべきかの指針を提供することを目的としています。日々の防衛策に役立てるため、基本的な知見を分かりやすく提供しています。どうぞ、この機会を活用して、身を守る知識を深めていただければと思います。
1.暗号資産詐欺・犯罪絡みの主なニュース_2024年11月編
1.1.電話詐欺対策に特化した「AIおばあちゃん」現る
AI技術を活用して、詐欺電話をかける業者を混乱させるユニークな「おばあちゃん」キャラクターが登場しました。このAIキャラクターは、テレマーケティング詐欺の電話に対応し、最長40分にも及ぶ長い会話で詐欺師を引き止め、業者の効率を下げることを目的としています。
こうしたAI技術は、詐欺対策だけでなく、迷惑なテレマーケティング電話への対処にも応用できる可能性があり、注目を集めています。英国の大手通信会社O2は、電話詐欺対策を専門とする会話型AIを英国の通信業界で初めて導入する計画を発表しました。
一方で、アメリカの研究者たちがOpenAIの音声APIを使って暗号資産ウォレットを狙う(送金を促す)ことができる自律型の電話詐欺エージェントを開発できたことを報告しています。
AI技術が進化する今、人々はこの技術とどのように共生し、どんな未来を築いていくのかが問われています。
[参考資料]
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