Web3.0における最新資金調達トレンド分析 #36
2024年09月01日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- #36_資金調達の潮流
前提
本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、その最新の傾向とパターンを解説します。今回の#36では、2024年8月24日から2024年8月30日にかけての資金調達活動を調査し、どのカテゴリーが最も注目を集め、どのような特徴が見られるのかを分析しています。
【今週の主な話題】
- 元CoinbaseおよびSquareの社員によって設立されたWeb3決済企業Bridge、5800万ドルの資金を調達
- Edge Matrix Chain、Polygon Ventures と Amber Group がリードする資金調達ラウンドで2000万ドルを調達
- 新たなステーブルコインプロトコル「Level」の開発を目的に、Peregrine ExplorationがPolychain Capital と Dragonfly をリードに360万ドル調達
- LSDプロトコル「Solayer」、Polychain Capitalが主導するシードラウンドで1200万ドルを調達
- 時間をトークン化するクリプトスタートアップ「Time.fun」、Brevan Howard Digitalがリードするシードラウンドで300万ドルを調達
※本レポートでは当該期間中のトレンドのみを取り上げて解説します。各プロジェクト概要は添付リストの概要欄及び参照URLをご参考ください。
#36_資金調達の潮流
※グラフ記載の$_Mは当該期間中の調達合計、(_cases)は調達したプロジェクト件数を表しています。なお、資金調達報告は確認されているものの調達額が公開されていない場合は、ケースとしてカウントしてはいますが、調達額の計算には含んではいません。
以下、「2024年8月」「直近1週間」「2024年度Q3」の資金調達の潮流を概説します。
1.「2024年8月」
調査時点で観測している8月の投資ラウンド件数は計118件、公開情報に基づく調達額は約$0.94B(※非公開情報を含まない金額)の資金調達報告を確認しています。
2.「直近1週間」
直近一週間の投資ラウンド件数/週は32件、公開情報に基づく調達額/週は約$192M(※非公開情報を含まない金額)です。
この期間中、公開された資金調達額ではインフラセクター($124.6M)、ゲームセクター($25.17M)、DeFiセクター($12.1M)の順に大きく、件数ではインフラ(12件)、DeFi(6件)、ゲーム(4件)の順に多くの資金調達報告を確認しています。
より細かな分類(上図)では、Stablecoin発行プラットフォーム($58M/1件)、クラウドコンピューティング($20M/1件)、開発プラットフォーム($20M/2件)関連に比較的多くの資金が流れていることを確認できます。
2.1.元CoinbaseおよびSquareの社員によって設立されたWeb3決済企業Bridge、5800万ドルの資金を調達
元CoinbaseおよびSquareの社員によって設立されたWeb3決済企業Bridgeが、5800万ドルの資金を調達。この資金は、Sequoia、Ribbit、Index、Haun Venturesなどが提供しています。
Bridgeはステーブルコインを活用した送金プラットフォームを構築中であり、報酬の支払い、国境を越えた支払い、FXなどのサービスを提供しています。
[参考]
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。