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sudoswapの概要 従来型NFTマーケットプレイスとOpenSea(Seaport)とのアプローチ比較

2022年08月19日

目次

  • 前提
  • sudoswapの概要
  • sudoswapとOpenSea(Seaport)とのアプローチ比較
  • 総括

前提

本レポートでは、sudoswapの概要と仕組みを解説し、OpenSeaのSeaportとの比較を行うことで、現状のNFTマーケットプレイスモデルのアプローチを概観します。
sudoswapとは、一般的なNFTマーケットプレイスのような売買モデルとは異なり、AMM(Automated Market Maker)を導入したプロトコルです。これはsudoswap AMMと呼ばれ、ユーザーが流動性Poolを作成できることで、ETHやERC-20トークンと任意のNFTへのスワップを容易にします。売買手数料は既存のものより低く、クリエイターへのロイヤリティフィー無しにNFTの取引を可能にし、流動性を向上させます。
sudoswapを開発する0xmonsは、さまざまなNFT関連プロジェクトを運営する匿名の開発プロジェクトです。0xmonsの関連プロジェクトの概説については、以下のレポートを推奨します。
基本情報

sudoswapの概要

sudoswapは、NFTの取引を促進するために流動性Poolとボンディングカーブ(価格と供給量に関する曲線)を用いるオンチェーンの流動性PoolのNFT AMMが特徴です。2021年8月頃から構想が進められていました。
例えばOpenSeaでは、NFT取引手数料が少なくとも2.5%であり、これに加えてクリエイターフィーがかかります。一方、sudoswapではNFT取引手数料を0.5%としており、クリエイターフィーの上乗せもないため、実質的に市場価格よりも安くNFTを購入できるという点で注目されています。

AMM(Automated Market Maker)とは

sudoswap AMMの概要を解説する前に、簡単にAMMを解説します。すでに大枠を把握されている方は、読み飛ばすことが可能です。
AMMとは、一定のルールに従って自動で売買を成立(マーケットメイク)させる仕組みです。一般的に、市場取引では取引所などの仲介者が間に入りますが、AMMの場合、提供された流動性のペアをもとにアルゴリズムによって暗号資産の取引を成立させます。
流動性とは、ある資産の売買しやすさを表しています。交換したいと思った時に、スムーズに売買できる資産は「流動性が高い」といわれ、その逆は「流動性が低い」といわれます。
DeFi初期では流動性が低く、OTC(相対取引)のようなトランザクションが多く発生する取引では、ガス代が非常にかかるので不向きという課題がありました。そこでAMMでは、Poolにペアとなる流動性をあらかじめ提供しておき、ユーザーが望む時にマーケットメイクすることで、この課題を解消し、主にERC-20トークン同士をスワップする今日のDEX(分散型取引所)の事実上のスタンダードとなりました。
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