ビットコインのエネルギー問題とは?|論点整理と今後の見通し

目次

  • 前提

前提


プルーフ・オブ・ワーク(PoW)は、ビットコインの安全性を確保する上で重要な技術ですが、一方で大量の電力を必要とします。昨今の急激な市場拡大に伴い、マイニングによる地球環境への悪影響が懸念されています。
ビットコインの莫大な電力消費をめぐり、メディアは、それが一国の総量に匹敵するほどの浪費であるとセンセーショナルに取り上げます。一方、業界有識者は、世界全体に占める割合はごく僅かだと反論し、議論は平行線を辿っています。これは、消費電力や環境負荷を測る標準的な分析手法が確立されていないこと、ビットコインの有用性(便益・効果)についての社会的認知が得られていないことなどにも起因します。
本レポートは、ビットコインのエネルギー問題について、主要なデータや論点を紐解き、客観的な視点から分析を試みます。また、マイニング業界におけるカーボンニュートラル化の取り組みや最新の規制なども踏まえ、今後の見通しを探ります。
Executive Summary
  • マイニングの環境負荷を測る数値は、研究者によりバラツキが大きい。データの出所や利用者の利害関係の確認と適切な分析が大切。例えば、エネルギー消費量や環境負荷は、データの見せ方次第では全く印象が異なる。
  • エネルギー消費や環境負荷への許容度は、便益や効果とのバランスを考慮することが重要。ビットコインには様々な社会的有用性が期待されているため、単純に環境負荷だけを取り上げて批判することはできない。
  • 環境負荷の小さいPoSとの比較は、PoWを批判する際の一つの論拠となっている。また、ビットコインはPoSに移行すべきとの主張も多い。しかし、セキュリティ面ではPoWが優位性があるとされており、また市場の評価もそれを裏付けていると言える。
  • マイニング業界は、再生可能エネルギーや余剰・廃棄エネルギーの有効活用を積極的に推進中。ESG投資の潮流や環境規制もカーボンニュートラルへの取り組みを一層後押しする見込み。マイニングのグリーン化や効率化が進むと期待される。

このレポートはProプラン、法人アカウント限定のレポートです。

Proプランのユーザー、もしくは法人アカウントのユーザーがレポートの続きをお読みいただけます。